「救児の人々」書店営業をしてます

投稿者: 熊田梨恵 | 投稿日時: 2010年06月05日 04:02

「救児の人々」が発売されて、10日ほど経ちました。ロハス・メディカルwebでは全文をPDFで無料公開していますが、ぜひ書籍として皆様のお手元に置いてもらいたいと思い、個人的に日々書店営業を行っています。今日は、その営業内容の一部を皆様にご紹介したいと思います。

書店に「救児の人々」が入荷されたら、平積みにしてもらったり、広告を付けてもらったりと、一人でも多くの人の目に触れてもらえるようにできるだけ工夫したいと思っていました。そのために、都内にある大きな店舗に営業に回ろうと思っていました。
(いきなり書店営業と言われてもよく分からないと思いますので、出版社から私達の手元に本が届くまでの仕組みは、明日ご紹介します)

今まで毎日どんなことをしてきたか、時系列でお伝えします。

発売予定は25日でしたが、その前に既に書店に配本されたという連絡を受けた私は、早速書店への営業を開始することにしました。


21日(金) 
午後、都内大手書店に注文してくれていた友人から「本が入荷したって電話が来たよ」との連絡を受ける。「えーっ、もう入ったんだ」と驚きつつ、配本されたら営業を始めなければと思う。さて、どこからどんなふうにしようか。とりあえず、取次会社(明日説明)が配本している都内大手の店舗をリストアップ。自分が回れる範囲も考慮。そこの医学書売り場に電話をかけまくった。「25日に発売される『救児の人々』の著者の熊田梨恵と申します。売り場ご担当の方にご挨拶をさせていただきたいと思いまして…」。ほとんどの店員さんが愛想良く、「どうぞ、いついつなら売り場におりますので」と答えてくださった。店舗を回るスケジュールを組んでいく。


22日(土) 
午前中は予定を入れていなかったので、営業に回る際の資料を作る。記者として書籍紹介欄の記事を書いたことは何度もあった。その時に見ていたリリース資料を今度は自分が作っているわけだが、いざ作ろうとすると何を書けばいいのか分からなくなる。「どうすればいいPR文章が書けるんだろう…」。「救児の人々」をすでにご覧になった方々にはお分かりいただけると思うが、私はまとめるのがうまくない。コピーライターという職業の方を尊敬する。「それでも頑張って読んでもらえるものを書かないと…」。苦吟。
午後は個人的な用事で新宿へ。大手書店に行ってみる。「あったあったあった!!!」感動が押し寄せる。泣きそうだ。その辺のお客さんを捕まえて「これ私が書いたんです」と言いたくなるという、はた迷惑な衝動に駆られるが、抑える。


24日(月) 
作った資料に間違いがあったのを発見。なんと「定価」を入れていなかった。慌てて修正。「救児の人々」を知ってもらうには、プロローグを読んでいただくのが一番分かりやすいと思う。作った新刊案内のA4一枚紙に、プロローグも添付してみた。毎日新聞が報道してくれた記事も添付してみる。
午後に営業開始。都内大手書店を回り始めた。新宿区内のある店舗。医学書の売り場に到達するまでに店内をうろうろ…。店員さんに担当者の方を尋ねる。初めてのご挨拶。「先日発売されました、『救児の人々』著者の熊田と申します」。私と同年代ぐらいの可愛い雰囲気の女性店員さんがご担当だった。今度は書籍に付けるポップ広告を持っていきたいと話すと、笑顔で「どうぞ」と。売り場を見せてくださると、平積みしてあった。すごく嬉しくなり、携帯で積まれた様子の写真を撮る。
そのような感じで、4店舗回ってみた。中には、私が挨拶に行くと連絡していたために平積みにしてくださっていたお店、私が伺うとその場で平積みにしてくださったお店もあった。ポップを持っていったら平積み展開も考えますよと言って下さる店員さんもおられ、どのようなポップが効果的かも聞いてみた。中には、周産期医学書と新生児看護の2か所の売り場で平積みしてくださっていた書店も。皆さん笑顔で迎えてくださって、ありがたかった。


25日(火) 
昨日とは別の店舗を回る。少しだけ店員さんと話すことに慣れてきたので、どんなポップが効果があるのか、など話を聞いてみる。すると、「このお母さんのお話、すごいですよね。この言葉を載せるだけでも、効果があると思いますよ」と。私は驚いて「え!中身読んでくださったんですか?」と言うと、「はい、来た時に読みました」と。驚いた。書店の店員さんは本が好きだから働いておられるのだろうとは思っていたが、こんなに膨大な数ある書籍に、忙しい中でもきちんと目を通しておられるなんて…。とてもありがたくなった。その時の店員さんも、私と同年代ぐらいの女性だったので、「救児の人々」の話が他人事ではないと感じてくださったのかもしれない、などと思う。


26日(水) 
この日伺った店舗の店員さんも「救児の人々」を読んでくださっていて、本当に嬉しかった。その店舗では医師が見るような医学書の売り場に並べてくださっていたが、「内容としては医療読み物、といった感じですよね。出方を見ながら、展開を考えてみたいと思います」と。「救児の人々」は医療者からもご好評を頂いているが、できれば今後の展開としては、医療に関心を持たない一般の方にも読んでいただきたい。でも、そういった場所に置かれるには、なかなか難しそうだ…。
この日までに行った書店は、16店舗。都内は密集していて回りやすい。


27日(木)
ポップ作りを始める。デザイナーさんが作ってくださったポップを元に、大きさを変えて切り貼りし、ラミネート加工。空いてる場所に、店員さんが勧めてくださったような印象的なセリフも入れてみる。字が震える。習字をもっとちゃんとやっておけばよかったと、こんな時に思っても遅い。出来上がったポップを持って、今まで回った店舗を回る。前回お会いした方に会えた時、ほとんどの方が覚えていてくださった。笑顔でポップを受け取ってくださる。「使ってもらえますように…」。祈るように思う。


28日(金)
以前に一度行った店舗を回ったり、行ったことのない書店に回ったりする。小さめの書店だと、配本されていない。仕方ないなあ、と思う。医学書を置かない一般書籍の本屋さんにももちろん置かれていないのだが、こういうお店に置かれるようになるといいな、と思ったりする。
最初に平積みされていたお店に行ってみると、なんと棚に戻っていた。ショック。仕方ない…。ポップをお渡しして、お店を出る。
そうかと思ったら、棚にすらなくなっている店舗も。店員さんが「今全部売れてなくなっているので、取次にお願いしてるとこですよ」と。今度は嬉しくなる。ポップをお渡しすると、「ありがとうございました」と笑顔で受けてくださる。これが活用されたらいいなと、願うような気持ちで店を出る。
店員さんの話を聞いていると、著者が営業に回るのは珍しいようだった。多くは出版社の担当者だそう。このため、著者だと言うと驚かれることも多かった。でも印象を持っていただくのには効果的なのかな、とも思う。


29日(土) 
個人的な用事で新宿へ。何度か行った店舗にも足を運んでみる。週末のため、平日よりも人出が多かった。医学書コーナーにも人が多い。医学書売り場には、看護師や医師のような雰囲気の方々が熱心に本を見ておられる。「この本も見てください!」と言いたくなる衝動をなんとか抑える。


つづく…。
また明日も出かけますので、見て回ってきます。

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コメント

出版されて間もない「今」だからこそ・・なのかもしれませんが
あまり無理をなさらないでくださいね。。

システムエンジ・・ニャーの私でも、出産を控えた奥さんを持つ同僚に、「NICUって知ってる」となんとなく聞いてしまう程の威力を持つ本ですから、後はどのように「普通の人」に手に取ってもらうかですよね。


ふと思ったのですが、、
「チャネルを増やす」という点であれば、今なら電子書籍での配信も考えては如何でしょうか。
AppleのiPadや、その後に続くソニー陣営の端末やら、板状の電子パネルが新たな媒体として注目され、プチバブル的な状態にあるように思います。私が勤めている会社の出版部門もいろいろ動いていそうです。

今後の日本でのこの媒体と電子書籍の広がりについては未知数ですが、「今」はその可能性を探っている段階で、他愛のない書籍でもDLできるだけで注目される状態なのかなぁと思います。
そこに「重厚な読み物」を提供してはどうでしょうか。
書籍中の写真をカラーのものに差し替えて。

AppleStoreでのアプリ出品の場合は殆ど費用らしい費用は掛からなかったと記憶しています。
マージンはAppleに30%。これは少し高めですが流通や印刷などに間引きされる分が無いことを考えれば許容範囲かと思います。
独自配信でなくとも電子書籍の配信を請け負う電子書店も多くなりました。
そういった所に任せるのも手かと思います。

販売価格がネックとなる場合は、章ごとに分けてまずは気軽に「お試し読み」購入ができるようになっていると、購入障壁を低くすることが出来るかと思います。
中には1章だけ読み、書籍を手に取る人がいるかもしれません。
(私はこのパターンの古い?人間です)

その上でもし可能であれば、医療に関係のない媒体に広告を打つなどできれば、私のような医療に無関係の人間が書籍を知るきっかけとなるのではないかなどと思いました。

iPadに限らず、時流の媒体に乗せてみる(誤字じゃないよ)のも世間一般へのアプローチとしては良いのかと思いました。

長文失礼しました。
なんとなく思ったことを書き綴ってしまいましたが、、
無理はなさらないてくださいね。

>まーに様

横からすみません。
コメントありがとうございます。
電子書籍への展開は当然やらねばならんことだと思って研究しております。
いかんせんマンパワーのない会社なので
少しスピードが緩くてもご容赦いただければ幸いです。

川口さま

レスありがとうございます。
それなりに事前調査や状況把握が必要なものですから
言うほど簡単ではないんですよね。
ご苦労をお察しいたします。

先日の投稿について1点、訂正させてください。

>私のような医療に無関係の人間が書籍を知るきっかけとなるのではないかなどと思いました。

医療に無関係な人間なんておりませんよね。
先日の投稿を読み返して恥ずかしくなりました。
現在不明熱で思いっきり医療にすがっている状態なのに・・です。

関係しているのに無関係などと無意識に。。
今更ながらこのジャンルの問題意識を広く一般に知らしめる事の難しさを感じました。

うちの軽薄なフリーペーパーとは大違いです(笑)

まーに様

ご丁寧に、ありがとうございます。
とても勉強になりました。
(特にこの辺り→AppleStoreでのアプリ出品の場合は殆ど費用らしい費用は掛からなかったと記憶しています。マージンはAppleに30%)

他の業界の方からのアドバイスはとても参考になりますし、
またそういう方がこのwebをご覧下さっているということに、とても励まされます。

いまだにツイッターも使いこなせないなど、時流に乗りきれていない私自身もおりますが、この書籍を多くの方にご覧いただけるように、頑張っていきたいと思っております。
今後とも、色々とご指導くださいませ。
本当に、ありがとうございました。

体調を崩されているとのことですが、お加減はいかがでしょうか?
最近寒暖の差が激しいですので、どうぞお大事になさってくださいね。

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