旅する大地の詩

投稿者: 真木魔愛 | 投稿日時: 2006年08月24日 23:56

2006二紀会茨城支部展に茨城県民センター(水戸)に行ってきました。

Nさんの渾身の力を込められた作品が出展されているから。
その作品の題名が「旅する大地の詩」です。

絵画といえば、ルノアールがリウマチで病む手に筆を縛り付けて描いたことを、私はかつて主治医だった教授先生の講演を初めて拝聴したときに知りました。それから、ルノアールの絵を見るたびに、壮絶な痛みに苛まれながら、なんでこんなに温かで柔らかい絵が描けるのだろうと眺める程度のものです。

Nさんは、3年前に油絵を初められたのですが、ほとんど同じころリウマチが発症したので、やはりたいそう難儀をされたそうです。

その絵は、

物語のように何かを語ろうとしている絵でした。
サハラ砂漠、ナイル川、古代エジプト文明を描写しているような雰囲気です。
具体的には、ピラミッド、スフィンクス、ベドウィンの群れ、動物と人間の共存
そこに女性の姿(クレオパトラよりは庶民的)があります。深い真っ青な背景には、虹が鮮やかにかかっていて、砂漠の果ては地球を越えて宇宙空間へと、無窮の彼方へつながっていくような壮大なスケールでした。

現在と遠い過去、夢と現実、自然と宇宙・・・なんだか幻想的な世界でした。
でも、生身の人間は、未完成の心を抱いて、煩悶と悔恨の海で泳ぎながらも、希望をもち夢を追い続ける哀しくも強い存在であることを訴えているように感じました。
かなり、勝手な解釈・・ですが、ちょっぴりロマンティックな気分を味わった秋の気配漂う朝でした。

(追記:Nさんの作品をカメラに収める前に、気合をいれて電池交換したら、なぜか一枚も撮れていなくてパソコンの前で固まってしまいました。これって、マヌケにドジが輪をかけて・・・失態でした。(慌てふためく私に「ふつーはその場で撮れてるかどうか確認するよな・・」→家人の言葉、うるさい!!)
絵がNさんのところにもどったら、画像ファイルで送っていただけることになっています。その時改めて、公開させていただきます。お楽しみに!!)

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コメント

真木さんの解説がとてもお上手なので、何故か、その方の絵が目に浮かんで来る様です。
絵を描かれる方は、会場で、たった一人の方でも、注目してくれる人がいたら、それで良いのだと聞いております。Nさん仕合わせだとおもいます。

> m,n。様

ありがとうございます。

『書く』こと、一年生の拙文に、いつもコメントを寄せていただいて感謝です。私こそ、幸せ者です。