医療マネジメント学会~京都の思い出(4) |
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投稿者: 真木魔愛 | 投稿日時: 2006年08月13日 22:24 |
「おっ、あんたそういえば、実家ここだろ。せっかくだから、お母さんをホテルに呼べよ。(ホテルの)部屋広いんだろ」
(はあ?夜中の12時ですよ。母は、とっくに夢の中)
翌朝6時、母は嵯峨野山陰線に乗って、こっそり娘の顔を見にやって来ました。
少しの時間をホテルの部屋で過ごして
「せやけど、せっかく京都まできはって、もったいないなあ。せわしないなあ」
とシングルユースの豪華な部屋を見渡して、ため息をついて帰りました。
さて、国立京都国際会館の医療マネジメント学会総会を、わずか10分で途中退場した院長は、
「さあ、帰るぞ」
と言います。
「練習どおりに発言した。上出来だ」とご満悦。
その暢気な表情とは裏腹に、つくばの病院では、M医師の医道審処分以上に、大変な事態が発生していたのです。
それは、昨夜救急車で救急入院した女性が、病状落ち着いて家族が帰宅したあと、早朝看護師が巡回したときには、ベッドの上で既に亡くなっていたのです。
遺族は
「最も安全な場所に入院させて、医師がもう大丈夫だというから帰ったのにどういうことだ、処置に不手際があったのでは」
と激怒していると。
この一件は、朝食のとき、院長が何度も携帯電話で話しているやりとりから、察しがつきました。(私には何も言いません)
すぐ病院に戻るのだろうと、帰りの新幹線のチケットの手配をしようとしたとき、タクシーに乗った院長が、また仰天発言。
「あんたの実家どの辺だ?寄ってから帰ろう」
「・・そやけど病院に帰らなあかんのと・・」(動揺している私はすっかり関西弁)
「だからどこかって聞いてんだ。いいから行ってくれ」
不意打ちの来客に母は呆然・・
院長は、そんな初対面の母におかまいなく
「昭和12年生まれですか。同級生ですな。患者さんでも時々同級生に出会うと、なぜか親しみを覚えて嬉しくなってしまいましてね、ついつい診察もより丁寧になりがちで。やはり同級生のよしみで、長生きしてもらいたいなんてね・・」
機関銃のようにまくしたて、
水無月のお菓子に
「お茶をもう一杯いただけますか」
とおかわりして
「うめー、あーうめー」
と平らげて、
勝手に庭をぐるっと一周してから、
タクシーを呼んで京都駅に戻りました。
つづきは次回に・・
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コメント
面白すぎます。
最初に、胸が痛み、その後、悲しさを覚えました。
この院長先生、サイコーです。
病院でのトラブルの話も気になりますが、何よりもすっかり院長ファンになってしまいました!
川口様、m,n。様、森様、
駄文にお付き合いいいただき、コメントありがとうございます。
どんな状況でも、私の目に映る院長は愉快でした。たとえ噴飯ものの行動をしても!
その渦中にいるときは、ただただ振り回されて疲労困憊してたのが正直なところですが・・