第12回

投稿者: | 投稿日時: 2006年09月20日 16:04

10月6日、都内大学病院へ転院。

病室に入るや否や
“大学病院”独特の冷たさ、無機質さの洗礼を受ける。


まずトラブルとなったのは、痛みが起きたときの対処について。

私は、これまで何ヶ月も死にたくなるほどの痛みと闘ってきた。
薬も試行錯誤しながら、ドクターが何度も変えてきた。
ようやく痛みを抑えるベターな方法が固定してきたところでの転院だった。


ところが、


「痛くなったらロキソニンを使いましょう。それでもだめなときはボルタレンで」

ナースが私に伝えた薬は、
半年前に自己処方で散々飲み、座薬で入れ、
それでもまったく効果のなかったもので、
これまでの主治医からは
「作用機序が異なるから痛みは治まらない」と説明されていた薬だった。


その主治医は転院に際して、私の痛みの状況や使用している薬について
詳細に書いてくれた。
その細やかさに患者である私は感動したくらいだ。


なのに


新しい病院で、患者の私自身がまた一から痛みの説明をし、
これまでの治療の経緯についてもひとつひとつ説明し、訴えなければならなかった。

あの「診療情報提供書」はいったい読んでくれたのだろうか?


ナースはさらに、
「痛みなんて、転地療養でのんびりすれば案外治っちゃうんじゃないですか?」
と心ないことを言う。
ベッドサイドに届いた花を見れば、
「お花もきれいだけれど、退院した後のお返しを考えると面倒よね」
病室に入って30分もしないうちに、
この病院に対する不信感でいっぱいになった。


夕方、病棟担当医というドクターがやってきた。
私が訴えたことに対して越権行為だとばかりに文句を言い、
挙句に「じゃあ、なんでいまの薬が効いてるわけ?
たいして強い薬でもないのに」と吐き捨てられる。

わかるわけない。私は医者ではないのだ!!
でもそのときに提示された薬が効かないことは事実なのだ。

ドクターは、手術までの1週間にはまったく関心がない様子。
外科医とはこんなものなのか?

もう、うんざりだった。

逃げ出したい。新しい病院にはどうにも馴染めない気がした。

<次回へつづく>

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