第15回 |
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投稿者: | 投稿日時: 2006年10月10日 15:33 |
手術は予定通りおよそ3時間で終わった・・・らしい。(私にはわからない。)
母と姉が「帰るね。がんばってね。」と言ったことばは、
耳の記憶に残っている。
ちゃんと目が覚めたのは、おそらくそれからまた数時間が経過した後。
なんとなく夜であるような気がした。
「寒い!寒い!!寒い!!!」
南極に放り出されたらこのくらい凍えるのではないかというくらい、
とにかくからだの芯から寒い。
ガタガタ震えながら何度も何度も看護師さんに訴えた。
「電気毛布は最大にしてある」といわれても、一向に震えが止まらない。
体温計もあっという間に40度近くまで上がっていった。
それでも、
知らぬ間に眠ったらしい。
朝、回復室が明るくなって目が覚めた。
「いかがですか?」
看護師さんの問いかけに、
今度は、痛くて苦しくて動けなくて・・・、
目が覚めたとたんに何重もの苦痛が襲ってきて
ロクに答えることもできなかった。
痛い。からだのすべてが痛い。
おなかの傷は息をすることもできないくらい痛く、
麻酔のときに攣った右腕は相変わらず痛く、
全身筋肉痛もある。
そして何よりも頭がズキンズキンと痛む。
「もう動きたくない」と凹んだ瞬間に、
「病室に戻りますよ」と言われた。
病室に戻るということは、移動することであり、からだを動かすことである。
「冗談じゃない」と思ったが、もうすでにストレッチャーが横付けされ、
お迎えの看護師さんも到着していた。
「無理。ゼッタイに無理。私は病人なんだから!!」
しかし、泣いてわめいても通じる相手ではないことぐらいはわかっていた。
<次回へ続く>
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コメント
開腹手術をした方は、皆さん、こんな思いをされるのでしょうか。