『その日のまえに』

投稿者: 真木魔愛 | 投稿日時: 2006年10月14日 22:58

ちょうど一年前の秋、表題の重松清氏の著書を友人がプレゼントしてくれました。
言葉少なに渡された時、私は重松清氏の名前も知りませんでした。

ご周知の通り、「その日」は人生の締めくくりの日です。
奇遇にも生前葬にまつわる逝き方に考えを巡らせていました。
一方で、当時休職中に生まれて初めて長編を書いた後、
机の上に置いたままになっていたこの小説を読んで、強烈な衝撃をうけました。

哀しかった・・昼間から手足をばたつかせて一人布団の中で泣きわめきました。
人が死ぬ話だからではありません。

「あ~~~これを小説というんだ。私が書いたものは人に読んでもらえるものじゃない」って。

すっかり凹んだ後は、車通勤でめっきり読書時間が減少した日常に、読書の愉しみが甦りました。

~「死」があるからこそ、「生きる」がある~
これは川口さんが『総合的学習を創る』に寄稿された中に出てくる行ですが、まさに意を得たりです。
私にとって、その素地をいただいた確かな一冊でもあります。

今夜、重松清さんの講演会がつくば国際会議場でありました。
延期になった花火大会と重なってしまい、家族と別に単独行動で、迷わず講演会に行ってきました。

この本を恵贈してくれた友人の一言がきっかけで、私は病院を辞める決心がつきました。
四半世紀経って、歩んでいる道は異なりますが、心友、心の支え、お守り?みないな存在です。

そのときは、自分のことで精一杯だったのですが、なぜこの本だったのか、
遠いところで毎日奮闘、活躍している友と、郷里の風景に思いを馳せて、
一年間の出来事と新しい出会いを噛み締めながらお話を聴いてきました。

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コメント

その日のまえに、意義深い言葉だと思います。
人間、いや生きとし、生けるものには必ずその日が有ります。
その日をどう感じ、どう受けとめ、生きるかはその人それぞれの人生に対する受け止め方で有ろうと感じます。

その日をふと感じ、また考えた事のある人は、その日のまえに、何をなすべきかを位置づける事がきっと出来る様になるのでしょうね!!

ウチは、間違いなく花火に行くな。趣味の問題だけど。

>m,n.様

これからを、どう過ごすか、よりよく過ごしていきたいのか、自覚できることが幸せなのですね。

>のんち様

来年は間違いなく花火に行くと思います。

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