一般の目線

投稿者: | 投稿日時: 2006年11月02日 15:37

今日、「糖尿病」の番組の打ち合わせで、
国際医療福祉大学附属三田病院の齋藤副院長を訪ねました。

これは一般向けの健康情報番組で、
平たく言うとNHK「きょうの健康」みたいなもの。

インタビュアーの私が
「さて、先生、どんなふうにお話を進めましょうか?」
と、ご相談にあがったというわけです。

すると先生がにっこり笑ってひとこと。
 先生「森さん、血糖値ってなんだか知ってる?」

 

 
 森 「え、ええと血液中の糖の値・・・ですか?」

 先生「じゃあ、糖ってなぁ~に?(ニッコリ)」

 森 「へっ?糖??ですか???(無言)
   うぅーん、わかりません。
   甘いものを食べると数値があがるんですよね~?」

 先生 「じゃあ、磯部巻きを食べたら?」

 森 「???」

この謎解きのような会話のあと、先生はおっしゃいました。

「それがね、一般の目線なんですよ。
医者はすぐに専門用語を使ってしまう・・・悪いクセですよね。
でもね患者さんも、専門用語をわかった気で理解している気になってしまうんですよ。
『血糖値が上がっちゃって・・・』とか、よく患者さんも口にするでしょう?
わかった気になってしまうとなかなか本質で理解できないものです。
双方がきちんとわかることばで話すことがたいせつなんですね。
だからこの番組も、その目線で解説するものにしましょうね。」


感動しました。
「人に伝える」ということをとてもたいせつにしているこの先生なら、
医師と患者の間のコミュニケーションもきっとうまくいっているはずです。

「人に伝える」仕事をしているくせに、
なんだかわかった気になって番組を作っていた気がして、
恥ずかしいやら、反省やら。

またひとり、すばらしい人とめぐり合えました!

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コメント

私も、メロメロ拝見してしまいました。
ふっふっふっ。
こっちは三日坊主はなしですよね。

おぉっ!
なんとすばらしい!
専門用語連発してる人、これ読んでよ~です。

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