病気の腎臓を移植のこと

投稿者: 川口恭 | 投稿日時: 2006年11月10日 03:40

連日マスコミで報じられている
「瀬戸内グループ」とかいう医師集団の腎臓移植問題。
なぜこんなアホなことが? と思っていたが
昨日K先生に話を聴き
へぇー、そんなことが背景にあったのかぁ、と思った。


1、通常、固形(臓器)がんは
細胞を針で採取して病理検査にかけて確定診断する。(生検)

2、しかし腎臓は大量に出血しやすく
その場合、出血によって転移する可能性がある、とされている。

3、このため、がんかどうか疑わしいとなった時
いったん摘出して、病理検査を行うのが一般的。

4、その腎臓を本人へ戻さない場合
貴重な臓器をむざむざ捨てることになる。

5、出血すると転移する、という説が本当かどうか
実は定かでないが
かといって、患者さんで実験するわけにもいかないし
万が一、生検の後で転移が見つかったら
たとえ生検が原因でなかったとしても敗訴は間違いない。
このため疑問を感じながら摘出を行っている医師は多い。


どうせなら、新聞もこういうことを書いてくれないと。

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コメント

そんなこと、新聞が書けるわけないじゃないですか、、

見間違えでなければ、最初の会見で白衣のポケットに手を突っ込んで、つっかけを履いた医師の姿が新聞に掲載されていて、「おいおい、、、」と思ってしまいました。

>真木様
万波医師を擁護するつもりは毛頭ないのですが
なぜ病気の腎臓を移植するなんて発想が出てきたのか
そしてそれに従う医師がいるのか
この背景事情を知らないと
「やっぱり医師ってものは信用ならねえ」という話になるのでは
と非常に危惧しています。
ロハス・メディカルの取り組みが水泡に帰します。

>川口様

確かに、なされた結果や映像から受ける印象だけで、物事を判断するのは軽率でした。

背景事情を理解しないで、物申せませんが、
ただ、倫理委員会での事前審査機能や、患者の同意を得る手続きや、過去の移植に対して「いちいち覚えていない」との回答は、いただけないなと思います。

そもそも患者自身には、臓器が使い物になるのか、ならないかはわかりようもないのですから、医師には(わからないことも含めて)説明する責任があると思います。

一方で「移植への理解を求める会」が、万波医師支援の会として、患者らが近く結成するそうで、現場ではちゃんと理解している人もいるということなのですよね。

>真木様
繰り返しになりますが
万波医師を擁護するつもりは毛頭ありません。
とんでもない、と思っています。
ただ、手続きを無視してでも
移植をしたくなる心情的背景がある
ということを知らせるべきだと思っているのです。
でないと、単なるマッドDr.ですし
それに従う医師がいたことで
医療界全体が狂っているように見えます。

>川口様

何度もごめんなさい。
おっしゃることは、私なりに理解しているつもりです。
もっともだと思います。

でも、私は、周りからではなく、ご本人がご自分の声で伝えてほしい、(どう受け取られようが)それが叶う環境であってほしいと思います。

>真木様
ご指摘の点については、まさにその通りだと思います。
でも、それができる人なら、そもそも手続き無視なんかしないはずで。。。

「目の前に困っている患者がいるから」という説明だけでは
医師というものが
お気に入りの患者のためには
どんな臓器でも泥棒するものなのか
という誤解を招くと思います。

腎臓に特殊な事情があることは
この問題を理解するうえで必須の情報だと思うのです。

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