病気の子ども(患児)のきょうだい支援 |
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投稿者: | 投稿日時: 2007年11月20日 17:26 |
今日ようやくインフルエンザの予防接種をしてもらった、森まどかです。
スカイパーフェクTV!医療福祉チャンネル774で放送中の、
「黒岩祐治のメディカルリポート」。
黒岩さんとともにキャスターをつとめて4年目になります。
今回テーマに取り上げたのは、「病気のこども(患児)のきょうだい支援」。
小児がんをはじめ子どもが病気になり長期にわたる治療が必要になると、
当然ながら両親の意識は病気の子(患児)に集中し、
その“きょうだい”は置き去りにされがちです。
番組ではそこから生じる問題に焦点を当てました。
心身ともに成長期にある“きょうだい”は、
孤独感を抱えたり、我慢を強いられたり、
親に迷惑をかけないように良い子でいようというプレッシャーを強く感じたり・・・と、
実は精神的な負担が大きく、児童心理的にみてもケアが必要なケースが多いというのです。
中にはそのストレスが原因で成人した後に精神疾患を患うケースもあるそうです。
小児科の現場ではとくに家族看護の必要性が叫ばれていますが、
主に親への支援が中心で、きょうだいの支援という視点はまだメジャーではなく、
具体的な取り組みはほとんど無いそうです。
きょうだい支援の研究と実際に支援をおこなっている藤村真弓さん(茨城キリスト教大学看護学科教授)と、
精神科医の清家洋二さん(神奈川県立こども医療センター児童思春期精神科部長)をゲストにお迎えし、
「医療」ができる支援のカタチを模索しましたが、
実際に病院できょうだいの支援を具体化しようとすると、
診療報酬にならない持ち出しのサービスになってしまうという病院経営的な問題、
患児本人の看護ですでに多忙というナースの限界、
小児医療の現場にソーシャルワーカーが配置されているケースが少ないといった問題など、
諸々の問題が出てきます。
高齢者介護については介護する家族のことを考える視点があるのに、
意外と盲点なんですね。
まずは医療に関心の高い「ロハスメディカルブログ」の読者のみなさまに、
病気のこども(患児)のきょうだい支援の必要性を知っていただければ幸いです。