救急搬送の危機、身近で。

投稿者: | 投稿日時: 2008年01月15日 14:59

昨日の朝日新聞の一面トップが「救急中核病院の減少」でしたが、
ちょうど先日、いっしょに番組を制作しているスタッフからこんな愚痴を聞いたところでした。

お子さんが夜中(午前2時)に急にひどい腹痛を起こし、
夜間救急の看板を掲げている病院に片っ端から問い合わせたところ、
「15歳に届いていない」ということを理由に立て続けに受け入れを拒否され、
あと数ヶ月で15歳になるといっても問答無用。
地域(東京都町田市)の中核病院から救急病院、救急指定の開業医に至るまで、
どこも受け入れてくれなかったのだそうです。
断られた医療機関に再度頼み込み、結局診てもらえたのは午前5時近く。
「“たらいまわし”って本当にあるんですね・・・」と、普段医療現場を取材しているそのスタッフはポツリ。

ただでさえ不足している救急受け入れ先。「小児科」というハードルはさらに高いのですね。

先日はこんな話も聞きました。
“病院崩壊のドミノ現象”で次々と地域の中核病院から医師が消えた千葉県山武郡地域を2年前から取材しているのですが、
消防署の話では、病院崩壊とともに受け入れ先がどんどん減り、
救急車の搬送先が年々遠くなり消防署に戻ってくるのに大変な時間がかかるため、
次の救急患者に対応できないということで、やむなく最近新たに救急車の台数を増やしたそうです。

悲惨さを増す、救急の現場。
万が一のときに、頼ることができるのだろうか・・・。不安だ・・・。

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コメント

ロハスメディカルのブログなのに、「たらいまわし」という言葉を使うとは、非常に情けないです。そのスタッフの方は、普段の医療現場の取材で何を見ているのでしょうか。受け入れ対応不能です。そうなった理由は、安全を求めすぎる「患者様」と司法判断によります。もっと、勉強してください。

もう救急医療も終わりが近づいていますね。
医療が壊滅する前に、国民がこの事実に気づいて、声を挙げてくれるでしょうか。もう、あまり時間は残されていないように感じますが。

で、森さんはこの窮状を改善するために、どのような事ができるか、ご自分で考えたことはありますか?

救急医療の改善は、医療者というよりも患者とその家族が主役ですよ。

崩壊を食い止める一助になればとの思いで
ロハス・メディカルを発行してきましたが
月刊で追いかける以上の速さで
現実が進んでいくため
その無力さに正直呆然としています。
対症療法で「自然治癒」を待っても手遅れの気がしておりまして
いったん焼け野原になるのを待つか
あるいは起死回生を狙って
国の枠組みをいったんリセットするしかないのでは
と考える今日この頃です。

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