実名の意義

投稿者: 川口恭 | 投稿日時: 2008年01月21日 02:25

かねてから
ネット上では匿名発言が標準であることに違和感を持っていて
それが医療問題に関しても
建設的議論が広がらない原因でないかと少なからず思っていた。
全国医師連盟に対して、
その辺りに風穴を開けてくれるのでないかと、ちょっと期待している。


それはさておき、これに関して、j-castニュースで
小倉秀夫弁護士が面白いことを言っている


特に膝を打った部分を引用しておく。

匿名中心では、現実社会の地位をアップさせる手段としてネットを利用しにくくなります。実名なら損をする、匿名で発言しないと危ないようなら、そうしたインセンティブがなくなるからです。発言によって社会的な評価が高まる可能性がある若い人にとっては、こうした状況は損ですよね。ネットで叩いている人は気分がよいでしょうが、それ止まりです。2ちゃんねるで嫌がらせをしても、その人の地位は上がりません。また、ポジティブに評価されても、それを収穫できません。こうしたネット社会では、若くて才能ある人が才能を発揮する場を狭め、現在社会的に高い地位にいる人にとっては好都合になります。

<<前の記事:糖鎖のなぞ    一週間ぶりに:次の記事>>

コメント

…実名の副産物として、会ったこともない人から、とても怖い人扱いされるということがあります。

 いまでも初対面と思われる人には、できるだけにこやかに振る舞って、ネット上でできあがった印象を拭い取るべく努力しています。

>中村利仁先生
先生ならでは、のお話ですね(笑)

 ほとんど実名なんですが、吉水神社宮司のブログに書き込んだら、「匿名で書き込むような輩とは話をせず」といわれました。おまけに記事非公開にされました。

 コメントが書き込めるようになったので早速実名投稿したら「匿名=ブログを持っていない人」というわけわからん反論をされました。で、卒業年次および大学を明示したら、それも含めて全削除。うーん、実名投稿する意欲が失せます。

 実名投稿するのは、それなりの意義を認めたブログに限った方がいいようです。(あ、ここの意義を認めていないわけではありません。実名は山口千穂といいます)

>山口(産婦人科)先生
コメントありがとうございます。
自分や社会を変えたいと思わないなら
実名にする意味はないと思いますので
対象が自分や社会を変えうるものなのか見極めは必要でしょうね。

実名についてですけれど、世間を変えたい、社会を変えたい意識はあっても、現実問題として患者さんを日々診ていて、過失がなくても結果が悪ければ逮捕されかねない産科の状況では、とても実名でブログをやったり発現する気になれないんです。。。。

それでも書かないよりはマシかな?
とおもってやっているのですが。

>僻地の産科医先生
コメントありがとうございます。
意味がないなんてことは絶対にありません。
ただ、それは既に医師として社会的立場があって
自らの論説に対してリスクも果実も要らないということですよね。
で、ほとんどの良心的医師が、
その立場を取っていると思います。
第三者的に見ると
メディアに出ているトンデモ医師たちが
影響力を持ってしまう一つの原因かなあと思います。


> 自らの論説に対してリスクも果実も要らない
ブログに関しては、リスクがあると思っています。法的な意味でも。報道のお仕事ではないのですし、有益性についていつも考えてはいますが、職業的に免責になるような問題じゃないものですから~。

果実に関しては、必要ありません。
匿名でもある程度の影響力があり、発言の信用力はあると思っています。匿名から信用関係を築くこともできる、と思っています。そういった関係を築いている方も、中にはいらっしゃるものですからo(^-^)o!

それから医師にとっては匿名でも、かなり自分自身の社会的地位をかけて、清水の舞台からとびおりるくらいの心持でやっているのではあるのですが、普通の社会人の方にはそういうのってわからないかも。

それは医師の肩書きに固執しているのではなく、「医師」というだけで、叩かれやすい、というところを自覚の上で、ということです。

実名公表に関しては、
大淀事件の裁判支援に有益になると客観的に判断される場合においてのみ行おうと思っておりますが、今のところ今の活動でも十分との判断をしています。民事事件の裁判支援のあり方については、刑事事件と違って日々むずかしさを感じています。

そもそも継続的にできるかどうか、自分でも自信がありません。いまの状態で十分勤務医としてパツパツだったりするので。。。
そういうのが無責任ととられかねない原因かな?

(でも結局、医師っていうのは、こつこつ患者さんや地域医療をやっていくのが本領なんです。本来、医療が万全であれば、証明書や診断書、DPC入力とか以上の意味のない雑用であって、こんなことに首をつっこまずに済むんです。。。発言を評価されることとかが目的ではないんですよね。)

そうそう、付け加え。

医師って論客じゃないんです!
職人なの(>▽<)!!!

古いですか?

…ネット上でも何カ所か、怖い人扱いされないところがあって、そういうところでは安心して書き込みができます。…数は少ないんですが。

 川口恭様、はじめまして。ネットの片隅でやや毛色の違う医療系ブログを書いております、三上藤花と申します。これは完全にHNで、本名はまた別にあります。因みに全然違う名前です。
 私の場合、実名どころか職業すら明らかにせずにブログなんて書いていますので、川口様が言われる類のことはよく考えます。
 メインで動いているのが大淀関係なので、その支援ができればいいなと思うのは紛れもない本心なのですが、やっぱりどこかで果実=ごほうび(お褒めの言葉で充分なのですが)が欲しいと思ってしまう自分もいます(社会的な地位としての果実は欲しいとは思いませんけれど)。
 一方でリスク=本名を明かすこと(私の場合職業もですが)についてはできるだけ避けたいと思います。この辺はずっと悩んでいますのでさっさとけりをつけて楽になりたいという誘惑はありますが、やはり公式にカミングアウトは無理だろうなぁと思います(職業はともかく、実名は。もちろんご存知の方も若干名おられます)。僻地の産科医先生と内容がかぶりますが、匿名でもできることはあるのでは、とそう思いたいです。名も無きSlient majorityの一人のつもりとして始めたことなので、これは純粋な希望です。
 私にとっては実名で動いておられる方はそれだけで尊敬の対象です(ジャーナリストとかタレント医師は当然対象外)。

 ところで横レス失礼。
>実名の副産物として、会ったこともない人から、とても怖い人扱いされるということがあります
 中村利仁先生、怖い人扱いされるんですか? うちのブログにコメントをいただいたことはありますが、怖いと感じたことなかったんですが…。

>僻地の産科医先生
コメントありがとうございます。
先生に実名にしなさいと迫っているわけではありませんので
どうぞご心配なく。

>中村利仁先生
きっとあちこちに出没されているのでしょうね。

>三上藤花先生
はじめまして。
ブログ拝見しております。
今後ともよろしくお願い申し上げます。

 三上藤花さま、こんにちは。

…自覚がないので何が人を怖がらせるのか、未だに事前には分からずにいます。

 カミさんに言わせると、自分はどこか感覚が人とずれているらしく、怒るところとか笑うところが間違っているそうです。

 その辺りが不気味で怖いのかも知れません。

 また、普段はHNで書き込みをするのですが、他人を名指しで強く批判するような場合は意識して実名でやっています。

『人を褒めるときは大きな声で、悪口を言うときにはより大きな声で』

 そのせいもあるかと思います。

コメントを投稿


上の画像に表示されているセキュリティコード(6桁の半角数字)を入力してください。