バナナダイエットとコネ |
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投稿者: 川口恭 | 投稿日時: 2008年09月28日 13:40 |
真木さんのエントリーで
またしてもテレビのダイエット紹介が発端で
バナナが高騰しているという話を知った。
正直、あまりに呆れて目まいを覚える。
不愉快なので考えたくなかったのだが、あることに気づいてしまった。
納豆ダイエットにも共通するのは「簡単」「楽」という点。
「簡単」「楽」に成果を得られるなら「善いこと」だという
内田樹さん言うところの市場主義的価値観が多くの日本人の心を染め上げている。
それが現象となって現われたということなんだろう。
その価値観に疑いを持つ人が世の中の一定数を占めない限り
同じことはいくらでも繰り返される。
自分は一体何をしたら生きた甲斐があるんだろうと自問したら
「簡単」「楽」が必ずしも「善いこと」にはならないと思う。
もう少し掘り下げると
王道以外のいわば「裏ワザ」がどこかに存在して、それを知らないのは損だ
こういう価値観もある。
別に裏ワザを使わなくたって、お天道様を真っすぐ見られるように生きていれば
それでいいじゃないかと思う人が一定数。。。(以下同文)
で、なぜ、そのような裏ワザ信仰がはびこるかといえば
「官」の周辺に存在するコネクションに潜り込めば
楽して儲けることのできる仕掛けは確かにあると思うし
それが「官」の関与する「公」を私的に捻じ曲げてもいて
コネの中に入れない人からすると
腹立たしいし、しかしながら自分も入れるならおこぼれにあずかりたい
そういう深層心理があって、何かきっかけがあると出てくる
そんな風にも解釈できるんじゃないかと思う。
こう考えてみると
卵が先か鶏が先か知らないけれど
やはり、この国の「公」の在り方について
もう少し真剣に考えないといけないし
そこに手をつけないと、何の改革をしても根づかないような気がする。
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コメント
>川口様
>「官」の周辺に存在するコネクションに潜り込めば楽して儲けることのできる仕掛けは確かにあると思うしそれが「官」の関与する「公」を私的に捻じ曲げてもいてコネの中に入れない人からすると腹立たしいし、しかしながら自分も入れるならおこぼれにあずかりたい
>そういう深層心理があって、何かきっかけがあると出てくる
>そんな風にも解釈できるんじゃないかと思う。
確かに、仰るように思われても仕方がないところが社会全体、随所に見られるかもしれませんね。取れるところからは取ってやろうとか、どうせ税金なんだからとか。
同じ「官」の中にいても、世の中を良くしようと思っている人と、この機に乗じて(自分にとって)うまくしてやろうと思う人と、人それぞれ混じっているのかも知れません。実際問題、区別はつけにくいでしょうが。
また逆に国を提訴するなんていう一見英雄的に思える話だって、個別に吟味すると案外それらに類する話が隠されていることもあるのかもしれませんね。
>川口様
バナナはそんなに保存がきくものではないし、どうしても生活になくてはならないというものでもないし、投機に走るのであれば、ご自分のリスクでどうぞご勝手にというのが、うちのかみさんあたりのレスポンスですので、案外、皆さん冷静かもしれませんよ。
これを当て込んで、設備投資に走り、回収しようとする頃には既にブームが去ってという話はありがちなパターンですね(納豆のみならず、10数年前のナタ・デ・ココとか)
>KHPN様
ありがとうございます。
冷静な方が多いのならば
めくじら立てる必要はないのかもしれませんね。
でも、出し手も受け手も
学習能力がないんじゃないかと思えてしまうのです。
国が、お上なのか、私たち自身なのか
かなり根元的な問題で
多くの人にとって「自分たち」とは考えられない実態があると思います。
ただ、それを追認して
タカるだけでは救いがないと思うのです。