粉飾か? 詐欺か?

投稿者: 川口恭 | 投稿日時: 2008年10月15日 12:33

名古屋証券取引所上場の医薬品等開発支援企業
富士バイオメディックスが民事再生法を申請・受理されたという。
時が時だけに
こういうニュースへのアンテナは張っておかないといけない。
ということで、ちょいとサイトを覗いてみた。


何だ、こりゃ?


富士バ社は今年2月
東邦薬品などに対して第三者割当増資をして約34億6千万円の現金を得ている。
(出資先の東邦薬品側の資料を元に計算。東邦薬品が払ったのは約22億円)。
東邦薬品は、その前から所有割合26.95%の筆頭株主だったが
この増資で所有割合は32.59%と、さらに増えた。
株式総取得価額は55億8600万円で全額を減損処理し
さらに今後も支援を続けるという。


こんなの東邦薬品から見たら金をドブに捨てたようなものではないか。


11月11日には富士バ社の臨時株主総会が予定されていて
東邦薬品から3人の取締役が出向することになっていた。
うち2人は現在の富士バ社執行役員でもある。
いったいどういう読み違いがあったのかと思う。
読み違えてないとすれば、破綻自体が東邦薬品の意向かと勘繰りたくなる。


で、富士バ社が発表した民事再生申立の理由を読むと
「9月末日に入金を予定していた多額の未収入金の回収ができず、同月の資金は急遽他社からの支援で乗り切りましたが、その後この未収入金の存在そのものに疑義が生じ(以下略)」
と、書いてある。
これ要するに、どの段階でされたことかは分からないけれど
帳簿に虚偽の記載がされていたということになるよね。


タダでは済まなそうな予感がする。


で、実は東邦薬品というのは
弊誌とは別の診療所向けフリーペーパーをメインスポンサーとして支えているので
一体どうなっちゃうのか、目が離せないのである。

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