エンブレルが効かなくなってきた~患者の気持ち

投稿者: 真木魔愛 | 投稿日時: 2008年10月26日 17:02

先週末、久しぶりにリウマチ療友や友の会の方とお話する機会がありました。
その時の話から、

「エンブレルが効かなくなってきた」

この声は身につまされます。

私自身も、エンブレル開始から3年目に突入し、当初ほど劇的な効果が持続しているわけではなく、気候が不順だったり疲労感が続くと、痛くなったり関節が腫れます。

今年の6月にパリで開催された第9回欧州リウマチ学会でも『これからの生物製剤に求められるものは』という発表の中で、

抗TNF療法で効果がみられない患者が全体の30%程度存在すること、治療開始時には高い効果を発揮していた抗TNF療法も、長期間使うと効果が薄れてくることが少なくない、といった課題もある。さらに、1剤目の抗TNF療法で効果が減弱し、別の抗TNF療法に切り替えた場合、その後、効果が弱まる「3次的な効果減弱」(tertiary loss of response)も臨床現場で指摘されている。生物薬剤の価格が高く、誰もが簡単に使えないことも大きな課題だ。

と述べられています。

承認後の年数が短いのだから、未知数なのは理解していたはずですが、やはり不安です。
注射が痛いだの、針が太いだのというのは大きな問題ではなかったなあと。


「かつて子供の中学受験に際して、寮があるかどうかが大きな決め手になった」

本人の希望や学力は勿論だけれど、親のリウマチ状態が悪くなった時に家事や世話ができないので、寮に入れる選択肢は有り難かったと、、
本人の意思と通学方法ぐらいで、私には考えたこともない発想だったので、そういうことも確かに大事だなあと。

リウマチが悪くなって、長年勤務の養護学校教諭職を辞した方が、ふと漏らされた言葉が印象的でした。

「今の私の方が、きっと良い指導ができたなって反省することばかり。本当のところで、できないことの気持ちがわかっていなかった」

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