捏造茶飯事

投稿者: 川口恭 | 投稿日時: 2008年11月07日 15:47

今日の毎日新聞夕刊に
小室容疑者:幻の告白本持ちかけ…最後の金策
という記事が出ていました。


実は、これに関して、出版系メルマガで以下のような話が流れていたので
ご紹介します。


 ベストセラー作家を育てる最強の出版メルマガ!
             「今日からあなたも作家デビュー!」
         ◆天才工場の出版道場◆ vol.146

より一部抜粋。
「吉田」さんというのが、このメルマガの主宰者であり
毎日新聞記事でいうところの「タレント本企画会社」代表のようです。

□捏造されたコメント

今年の6月ごろ、たくさんの週刊誌に吉田のコメントが載せられています。

ところが……。
皆さん、信じられないことですが、なんと、
吉田は、一度たりとも取材を受けていないのです!!!

こんなこと、普通、あえりえませんよね?!

しかし、コメントしていないはずのコメントが、
吉田のコメントとして、捏造されて掲載されたのです。

私は、昔、ほとんどの週刊誌で仕事をしたことがあるので、
そのデスク、編集長を知っているので、
記事が出た雑誌の編集長に直接、電話しました。

「あのー、私、取材されていないのに、おたくの雑誌に
コメントが載っているんですけど……」

「えーっ、うそでしょー。ライターは、取材したって言ってますけど!」

「いいえ、1回も、そんな連絡はありませんでしたよ」

結局、編集長はライターを連れて事情説明に来ると言いましたが、
ここで犯人探しをしても意味がないし、
『企画のたまご屋さん』にとってマイナスのコメントではなかったし、
今後の付き合いもあるので、
「この件は、穏便にすませましょう」となりました。

(ちなみに、吉田の会社は、その編集部と別な仕事をしています)

こういうことが何件も続きました。


私がこれから書くのは、小室哲哉さんとは何の関係もないことで
吉田さんの「経験」についてです。
ここに書かれていること、恐らく本当だと思います。
泣き寝入りせざるを得なかった事情も書いてありますね。


朝日新聞の社内ベンチャーで若者向け新聞を作っていた時
フリーライター何人かと仕事をしました。
その中でも特に優秀だなあと思っていた人から
大変面白いコメントの散りばめられた記事が出てきたので
これだけのものを取るには相当の苦労をしたに違いないと思って
「よく、こんなに面白いコメント取れたね」と言ったところ
「もちろんメーキングですよ」と返されて絶句した経験があります。
問い詰めたところ
「雑誌のコメントって、全部ライターが自分1人で書くんですよ。
 ネタに決まってるじゃないですか」と平然と言われて、さらに驚きました。


自分の方が常識外れなのかとちょっとだけ悩みましたが
少なくともニュースと謳う以上は絶対にやったらダメでしょう。


新聞では、さすがにそんなインチキをしている所はないと思います。
が、テレビや雑誌で、有名な人以外のコメントが出てきた場合
眉に相当量の唾をつけてあたる必要があると思います。
その頃にも増して出版不況ですから、何が起きても不思議ありません。
ご用心あれ。

<<前の記事:特賞    いちょう集会2008:次の記事>>

コメント

揚げ足を取りたいわけではありませんが、川口さんは「田中康夫・亀井静香会談捏造事件」をご存知ありませんか?

>cobonzu様
コメントありがとうございます。
ご指摘ごもっともです。どの媒体であっても鵜呑みにするなと書くべきでしたね。

コメントを投稿


上の画像に表示されているセキュリティコード(6桁の半角数字)を入力してください。