誰のため、なぜ

投稿者: 川口恭 | 投稿日時: 2009年04月09日 19:44

本日昼、虎ノ門にある医薬品医療機器総合機構(PMDA)の新人研修を舛添要一厚生労働大臣が訪れ、20分ほど訓示をして去っていった。

左側に顔の見えるのは、近藤達也理事長。ボヤけて見えるのは写真の腕が悪いのもさることながら、訓示を受ける新入職員が100人もいて、ずいぶんと距離があったため。このご時世の100人だから壮観ではあった。

それはさておき、普通のメディアだと、こういうものは「ニュース」のカテゴリーに入れるのだろうが、あえてブログに書く。「ニュース」としては扱い切れないと思う。


なぜこんな楽屋ネタみたいなことから書き始めるのかといえば、新装なったロハス・メディカルwebのコンセプトが今イチ不明瞭であると認めざるを得ず、整理して示す必要を感じているからだ。


ロハス・メディカルwebの「ニュース」には、ある特定の集団だけの利害得失や興味に応えるものでなく、不特定多数にとって意味のある情報を載せたいと思っている。また、医療に関する知識の深い人だけでなく、知識のない人の疑問にも答えるものでありたいと思っている。


不特定多数にとって意味があるということが自明な大ニュースは置くとして、大概のものは、なぜ不特定多数にとって意味のあるネタだと判断したのか、医療に大して知識のない人でも分かるよう、解説を加える必要があると思っている。署名入りなので、ある程度客観的でない部分も許容されるであろうが、しかし主観しか情報のないものはブログにせざるを得ない。(記者の数が限られているので、ニュースとしてカバーできる分野が狭くなるのは、ご容赦いただきたい)


ということでタイトルの『誰のために、なぜ』という所に話が戻ってくる。大臣が新人研修のためにPMDAまで出向いて訓示をしたのは「創設以来初めて」(近藤理事長)のことらしい。100人も新人がいるというのも結構驚くことではある。だが、そのことが不特定多数のためにどういう意味を持つのか、今日の時点では書ける情報を何も持っていない。だからブログに書く。今日の訓示の意義を解説できるようになったら、その時には改めてニュースに書くかもしれない。


以下は、大臣の訓示の中身。考えさせる内容であることも間違いない。


「今から非常に大事な仕事をやってもらわないとならないので、いくつか申し上げたい。5年前にPMDAがスタートした時には250人。昨年の4月で426人、そして今日で526人と100人増えた。これは薬害肝炎の問題もあって、大幅な人員増が認められた。それでもアメリカに比べれば人数が少ないのだけれど、二度と薬害を出さないということと、それから頑張ってドラッグラグ、デバイスラグを解消してもらいたい。

私のところには毎日のように薬の早期承認を求める陳情が来る。しかし安易に承認すると副作用が発生して国民の生命を脅かしかねない。この間も困ったことがあって、骨髄移植に使うバクスター社のキットの製造ができないという。何とかならないかということで探したらバイオアクセスという小さな会社が同じようなものを作っていて(更新途中)

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コメント

>ということでタイトルの『誰のために、なぜ』という所に話が戻ってくる。

「国民のために1日も早く」と私は素直に理解していますが。

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