「重篤な小児患者に対する救急医療体制の検討会」第4回 コメント欄

投稿者: 新井裕充 | 投稿日時: 2009年05月14日 03:51

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厚生労働省は5月13日、「重篤な小児患者に対する救急医療体制の検討会」の第4回会合を開催した。 続きを読む

コメント

>都道府県の圏域を越えて小児救急を専門に扱う「小児救命救急センター」
>既存の救命救急センター」に小児救急を普及していく立場

どうしてこの二つが成立しないのかというのが、日本の医療の根本問題。

「金もなけれれば、人もない。」という発想が間違い。

限られた予算の中でゼロ・サム・ゲームを強いられているから、一方立てれば一方立たない状態になっちゃうんでしょうけど、視野が狭い。

「金がないから、人がいないから小児医療できません。救急医療はできません」
とコミットメント戦略を使ってみたら、あっという間に囚人のジレンマから飛び出すことができることでしょう。
抜け駆けしようにも、労基法に定める労務管理の下で運用できる施設なんか、日本国中どこを探しても無いに等しい。

貧しいパイの奪い合いで足を引っ張り合っている餓鬼のような姿は浅ましい。

軽症の小児すら行き場所を失っているし、新生児医療も行き詰っているのに、いわんや「重症小児救急」をや、と言えそう。

できもしない構想だけ打ち立てて、国民の過剰な期待を幻想に括り付けてしまうのも罪ではないのだろうか? 幻想が敗れた時には幻滅より、怒りが医療者に向いているのが、今の日本の医療崩壊の姿だろうと思う。

辻褄だけの弥縫策は限界であり、その限界を理解して警句を発するのが、本来期待される啓蒙能力のあるマス・メディアだろうと思う。

>医政局は、「小児の3次救急」に\"ギア\"を入れ替えて、救急医療の拠点化・集約化に向けて再び走り出したように見えた・・・

ああ、そういうことかと思いました。どうしても箱物が作りたいんでしょうか。既存の救命救急センターに小児救急を普及していくやり方にしても、また補助金の話が出てくるのかもしれませんが。

そもそもMed_Lawさんのおっしゃるように、小児科も救急も、放り出してもおかしくないくらい、いっぱいいっぱいの現状があります。にもかかわらず、この会合の中では「24時間体制を期待」どころか、「必要条件に」という意見も出たといいます。どんな立場の人が言っているのか、とても興味があります。

実現できない理想について言い合ってどうするのか。箱物をつくる・作らないの議論をしていても、本当に無駄だと思います。現実味がなくて、関心が薄れます。お金がない、人がいない、だからこういうことが「できない」。ただしこれくらいの工夫なら、○○の協力があれば、なんとかやっておけるのではないか。だから、その間にお金と人をつけてほしい。・・・そういう地に足が着いた話がききたいなあと思います。

堀米様のコメント
>どうしても箱物が作りたいんでしょうか
>箱物をつくる・作らないの議論

私のような昭和の土建屋政治を知る者からすると「箱物」という言葉からは、鉄筋コンクリートの型枠組んでの建築工事を連想してしまいます。

今回の新井記者が取材された検討会で出されたプランは、既存の救命救急センターに、小児救急センター対応の機能付加を模索し、小児救急センターの建物設備を別途全面的に新増築せず、建設や設備増強の予算の大幅追加無しで済まそう、ということではないのでしょうか?

つまりは既存の救命救急センターに、小児救急センターの看板も並べて掛ける方法で、短期間で小児救急に対応できるセンター数を急造しようという、姑息な下心が私には透けて見えるように感じます。

この行政手法を私流に表現すれば、新たな建築工事で土建屋さんが潤う「箱物行政」ではなく、既存の施設に看板を1枚付け足す「看板付け足し行政」と言うべきではないでしょうか。儲かるのは土建屋ではなく看板屋と、助成補助が大幅に増える医療機関でしょう。

一つの医療機関が、同じ建物設備や人員を相互に融通して部分的共有しつつ、2つのセンターの「看板」を掛け並べることが出来れば、補助金や公的助成も2つ分注ぎ込める。予算が限られた行政側もお得だし、1.5倍の資金投資で2倍の助成補助が受けられる医療機関も大変お得で収益改善、ハッピーハッピー。

この辺が「看板行政」の本質であり、関係者の本音でしょう。

法務業の末席様

「箱物」という言葉は本文中にあったのを使っただけではあったのですが、具体的にご解説をありがとうございました。ちなみに、さすがに新しい土地を確保して、新しい施設をどーんと作るだろうとまでは考えなかったですが、要は、行政の書類上、“つくる”ということですね。

そうすると、作っても作らなくても、いずれにしても、補助金の話に収束するということでしょうか(あるいは救急救命センターに拡充しても補助金はつかないとか?だったらやるところはないですよね)。

看板があろうとなかろうと、処置できる医師の先生が足りなかったら(⇒いないのはもちろん、寝不足でつかれきっていても不安です)どうするんだろうと、やっぱりそこへ行き着いてしまいますが・・・(一児の親として)。

法務業の末席師匠

補助金の受け取り主体は病院でも、その責務を果たすのは現場の人間です。

>1.5倍の資金投資で2倍の助成補助が受けられる医療機関

2枚の看板で病院が行政から受け取る金額は1.5倍でも、現場の仕事は補助の要請どおり2倍になるでしょう

行政と医療機関の利益の原資は、現場の違法労働からの収奪にしかならない設定では、やはり叩きつぶしに行くしかありません。

堀米様
>「箱物」という言葉は本文中にあったのを使っただけ

あ~スミマセン。堀米様を非難するつもりではなく、医療界や医療報道での言葉の使い方が、私の感覚と違うのを言いたかったのです。私の感覚では「箱物」という言葉より、「看板」とか「受け皿」という言葉の方がシックリ来る表現です。

Med_Law様
>2枚の看板で病院が行政から受け取る金額は1.5倍でも、現場の仕事は補助の要請どおり2倍になるでしょう

2つの機能を兼ね備えさせることで、補助金や設備投資は1.5倍で済ますことが可能でも、そこで働く現場の医師や医療スタッフにとっては1.5倍じゃ済まない労働強化ですよね。

医療崩壊の本質をヒトモノカネに突き詰めれば、カネやモノではどうにもならないヒト不足の問題に行き着いてしまうのです。医師不足・看護師不足という医療でのヒト不足問題は、免許保有や必要能力獲得まで数年~10年以上掛かる「業務独占専門職」という事実が、最大のボトルネックであることが悩ましいところです。

健保の診療報酬や公費助成を含めた医療費支出を明日から3割増しても、27万人しか居ない医師が明日から3割増しの35万人に増える訳じゃない。増えるのは10年15年先のこと、それまでをどう凌いでどうやって繋ぐか、そこを今のうちに考えなきゃいけないのだけれど・・・。

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