銚子市民はリスクを分かっているのか 医療構想千葉発足 コメント欄 |
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投稿者: 川口恭 | 投稿日時: 2009年06月14日 17:25 |
医療崩壊の危機に瀕している千葉県の現場から、医療再生への提言をしていこうというネットワーク的シンクタンク『医療構想・千葉』(代表・竜崇正前千葉県がんセンター長)の設立記念シンポジウムが13日、市長選投票前日の千葉市で開かれた。多彩な顔ぶれが集まり、オピニオンリーダーたちから「敵は日本医師会だ」、「千葉大病院がなければ千葉はよくなる」などと過激な意見が発せられた。(川口恭)
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コメント
>千葉大の話が出たが、あの大学病院がなければ千葉はもっとよくなる。千葉大もよくなる。
この亀田院長の発言が非常にショッキングかつ象徴的ですね。
ただし亀田氏は大学病院を何とかすれば、千葉大にも良い結果になると言っています。これを私が読み取る限り、千葉大の医学部(学部の教育)は兎も角、大学病院の医局が諸悪の根元と言っているように思えます。
千葉大附属病院の医局人事というか、県内病院に対する医師人事の独占支配構造が、千葉県の医療問題の一つの根源と亀田氏は見ているのでしょうか?
千葉・埼玉ではなぜ医療機関が少ないのか(医療機関が少なければ医師も看護師も自動的に少なくなります)、何もわかっていない方々ばかりで悲しくなります。医療が崩壊しようとしている時に、本当の原因を見ようとせずに同志打ちのようなことをやっているから、私欲の塊の経団連が公共福祉の最たる医療をボロボロにしていることをなぜ築かないのでしょうか。
実際の講演や質疑応答を聞いたわけではないので何とも言えないのですが…
ご報告を拝見する限りでは、だいぶ率直な意見が交わされたようですね。
医局に籍を置く身ですので、普段なかなか声を大にしては言えない部分がありますが、
>千葉大の話が出たが、あの大学病院がなければ千葉はもっとよくなる。千葉大もよくなる。
これには同意せざるを得ません。これは医局が諸悪の根源というよりも、構造的問題とでもいうべきかもしれません。働かないコメディカル・雑用に振り回される医師… ここでレントゲンフィルムや採血の検体を持って走ったり、患者のストレッチャーを押している医師を地域へ派遣するだけで、どれだけの患者が救われるかと思うと切なくなります。こればかりは医局のTOPより事務・コメディカルの方が力が強いので病院を一度潰す以外どうしようもありません(笑)
小松先生のご発言で
>千葉大は西しか向いてない。しかも千葉大は他の医局から院長が来ると
>医師を引き揚げたりするらしい
とありますが、これは事実誤認です。私の所属医局でも、むしろ千葉市以東・以南の公的中核病院への派遣が優先されています。われわれ末端の医局員としては、もっと症例も多くて勉強できる病院へ行きたいと上申しても、「地域の医療が回らなくなるから頼む」と、太平洋岸へ派遣されているのが実情です。
西向きなのは、大学ではなく千葉大の学生です。ひろい千葉県に千葉大一校しかないだけでなく、東京の有名進学校出身者が多数を占め、卒業後は都内へ帰ってしまうものが少なくありません。強制力を持った人員配置という医局の機能が、時代の変化に対応できず制度疲労に陥っているのは事実だと思います。
県東部・南部をカバーする医大かメディカルスクールができれば大歓迎ですが、学生の東京志向をなんとかしないと現状は変わらないでしょう。亀田や旭の例を中心とした医療体制の構築だけでなく、「千葉の沿岸部で一流の臨牀が学べるシステムの構築」が、医師をひきつける一つのキーとなるでしょう。
亀田・旭が田舎にもかかわらずあそこまで成長した要因のひとつは、医師教育を重視する姿勢にあったことは疑いようがない事実ですから。