小児医療提供者は市民から直接支援受ける知恵を コメント欄

投稿者: 川口恭 | 投稿日時: 2009年11月08日 09:58

 鈴木寛・文部科学副大臣は7日、都内で開かれたシンポジウムの席上で「小児医療をやっている機関は、これまで厚生労働省に税配分を求めるロビー活動をしてきたと思うが、子供手当ての創設に伴ってお金の流れが変わるので、今後は子供を抱える家庭に対してプレゼンテーションして直接支援を求めていくということが可能になるし、そうなることを期待している」と述べた。(川口恭)

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論理の交錯

小児医療の利用者に対して現状を説明し、兵庫県丹波市柏原のような取り組みを展開していくことは大変重要だと思いますが、それは子供手当を狙って寄付を求めることではないでしょう。

そもそも子供手当の性格が不明瞭です。健全な子供の成育を願い、育児費用の補填として行うのなら、まず費用を転用しない保育費用・教育費用から手をつけるべきで、こちらは議論が進んでいるようです。ただ、頑張りを引き出す方法、効率と私学の適正な格差維持という議論が不安です。また育児を親がすべきか、社会がすべきかを明確にしなければなりません。親がすべきと考えるのであれば扶養手当を充実すべきですし、社会がすべきで親は働きに出るべきだと考えるのなら扶養手当を廃止すべきです。

小児医療に話を戻します。医療機関が行うのは子供の健康管理についての医療サービス提供です。健康教育さえ、医療機関が行うべきか、保健福祉センターが行うべきか、教育機関が行うべきか、議論すべき事柄です。子供手当の争奪戦に医療機関が乗り出すというのはまったくおかしな話です。

文部科学副大臣の「知恵」という言葉の選択に違和感満点です。
市民の子育て支援のための「こども手当て」から小児医療機関自身が自分への支援として支払いを引き出すのは、通常日本語では「知恵」じゃなくてどちらかというと「悪知恵」のほうじゃないですかねえ。
文部科学省の副大臣ともあろう者がおよそ教育的じゃない「悪知恵のススメ」を、しかも管轄違いの医療機関に向けて発言されても困ります。事業仕分けが本当にできるのか能力資質を疑われても知りませんよ。

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