皮膚科・眼科は診療報酬カット? コメント欄 |
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投稿者: 川口恭 | 投稿日時: 2009年11月12日 12:38 |
行政刷新会議ワーキンググループによる事業仕分けが11日から始まった。仕分けの結果として何がどうなるのか今ひとつ不明確だが、たとえば「診療報酬の配分」について『収入が高い診療科の報酬を見直す』とか『開業医の報酬を勤務医と公平になるよう見直す』などということが、圧倒的賛成多数の結論としてまとめられた。(川口恭)
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コメント
結局、財務省を巻き込んだ医療費財源底上げのつもりは毛頭ないということでしょうか?
生命の価値感に対する見解の矛盾が露呈した議論のような印象を受けます。眼科が儲けているのではなく、外科や産婦人科などのリスクが高く、生命に直接関係ある診療科の医師への診療を軽視しているだけです。「人間の命が地球より重い」のであれば、眼科の手術にかかるコストやら外科手術にかかるコストを問題にしてはならないはずです。際限なく、湯水の様に国家の財政を投入して1人の人間を救うべきです。それが現実不可能であるというなら、個々の病気の重症度、難易度に対して価値基準に関するコンセンサスを決めるしかないわけです。その価値基準の指標がたまたま「値段」であるだけの話です。ただし、少なくとも錬金術では生命を維持することができないということです。
たとえば、放置すれば平均生存期間が11ヶ月ない膵臓癌の手術が、無症状胆石の手術の2倍ほどの報酬しかないことをどうするかといった議論ではなく、無症状胆石の値段をダンピングして、膵臓癌の治療に割り当てるつもりなのでしょうか?
現場の医師や厚生労働省ではなく、財務省が国民の命の値段を決めています。厚生労働省内に割り当てられた予算が限られているから、パイの割当という錬金術に頼らなければならないのだと思います。
勤務医の支援などという大義名分に開業医や眼科、皮膚科のパイを削りとられてはならないと思います。
医師の集中する大都会は入院料の地域加算(例えば東京都は18点)があり、医師確保の難しい地方は冷遇されて設備増強も資金が少ない。地域加算は廃止すること。むしろ過疎地の診療推進が必要
総合病院の眼科などでは、維持するため大学医局へ医師供給を頼むと医局医師が余っているので3人1セットの派遣が要求され、仕事量が少なく暇なので困っている。眼科・耳鼻科・皮膚科・心療内科などは夜中に起こされることなく大都会で優雅な生活ができるので希望者が多い。診療科で診療点数に差を付けるのもしかたない。
勤務医は過労だろうか。日本では各種学会が乱立し、製薬業界の協賛金などで運営され、学会参加の旅費・宿泊費も提供されている。学会出張の暇は十分ありそう。これで勤務医が銘柄品処方している。
>『収入が高い診療科の報酬を見直す』とか『開業医の報酬を勤務医と公平になるよう見直す』
要するに、医療費に支出する予算総額は増やせないから、配分で調整してくれという考え方ですね。プライマリーバランス至上主義者の言いそうなことです。
医療費を増やす議論になると「混合診療解禁」を持ち出してくるということになれば「小泉改革」の時と同じ構図になります。