事務局長「2回に何を期待?」と凄む コメント欄 |
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投稿者: 川口恭 | 投稿日時: 2009年12月18日 19:40 |
16日の『新型インフルエンザワクチンに関する有識者との意見交換会』のなかで、厚生労働省の官僚たちは足立信也政務官や外部専門家から仕事を増やされるのを非常に嫌がっていることと、有識者もその意を忖度して動いていることのよく分かるやりとりがあった。人情としては大変よく理解できるのだが、同じように仕事を減らす配慮を前線に対してしているだろうか。(川口恭)
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コメント
(記事本文より)
> 『有識者』が誰も発言しないうちから、岸田修一・新型インフルエンザ
>対策本部事務局長(厚生労働省審議官)が声を荒らげて割って入る。
>やたら声がでかい。
>「何を。。。2回目で何が出てくると期待しているのか」
検討すれば何がでてくるか誰もわからないからこそ設けられた「新型」ワクチンの医学的検討の場において、議論が始まる前からこの発言ですか。議論の目的を取り違えていることは明らかで、それに気付かず医学と医療から最も遠い場違いな発言者が「厚労省審議官」ですね。この人のほうこそ「検討会」にいったい何を「期待しているの」でしょうか。
>「今の段階では1回打ちで問題なかろうと判断するけれど、2回の結果次第では判断が変わる可能性もある」
という発言の後に割って入ったということのようですが、上の発言自体は至極当たり前のことを言っているし、2回の調査も実際やることになってるんでしょうから、「仕事を増やされるのを非常に嫌がっている」発言だとしたならばKYですね。
「厚生労働省の官僚たちは仕事を増やされるのを非常に嫌がっている」と川口氏は書いているが、何を根拠にこのようなコメントを付けているのだろうか?
厚労省審議官は「2回目で何が出てくると期待しているのか」と聞いているだけであって、「仕事を増やすな」などとは一切言っていない。むしろ、岩田氏の無責任な発言に、思わずキレたというのが本当のところではないか?
前回の意見交換会で「1回打ちでよい」という結論を出しておきながら、「2回の結果次第では判断が変わる可能性もあると留保をつけるべきだろう」という岩田氏の発言は、あまりに無責任だと思う。「なぜ前回の意見交換会で言わなかったのか!」という怒りから、思わず声を荒らげてしまったということでは?
それにしても、足立政務官の挨拶は謎だ。インフルエンザウイルスは変異しやすく、シーズンごとに、ワクチン株を変えて製造していることは、医者でなくても知っているはず。2シーズン、3シーズンにわたる効果の持続性について「検討していただければと思う」と挨拶したのには、何か深い意味があったのだろうか?ワクチンの効果を2~3年持続させるために2回打ちを推奨するつもりなのだろうか?
栗山氏の発言に対し、川口氏が「一般国民の目線が非常に大切なことも確かだが、入れる場を間違っているとしか思えない。」とのコメントを付けているが、これも意味不明だ。廣田氏から「2回目にどれだけ上がるかというのはサイエンティフィックな興味から来ていること」との発言があったことから、「サイエンティフィックな興味のために、被検者にリスクを負わせるべきではない」という趣旨で、栗山氏は発言したのだろう。私は、至極妥当な発言だと思うが・・・。
しかも、森兼氏が「このスタディでは最終まで行っても1回打ちと2回打ちの比較はできないということか」と確認したのに対し、山口氏が「比較に関しては改めて別の試験をする必要がある」と答えている。つまり、2回目のデータが得られても、岩田氏が期待しているような1回打ちか2回打ちかの比較検証はできないということだ。
スタディを継続する意味はないのであれば、栗山氏の指摘のとおり、試験は打ち切るべきだろう。
>むしろ、岩田氏の無責任な発言に、思わずキレたというのが本当のところではないか?
解決すべき課題を前にしてたやすくキレる者など検討会には不要な人材でしょう。
前々期高齢者 さま
>解決すべき課題を前にしてたやすくキレる者など検討会には不要
>な人材でしょう。
「キレた」という表現が適切でなかったですね。
「岩田氏の無責任な発言に驚き、真意をただしたというのが、本当のところではないか?」に訂正させていただきます。
>スタディを継続する意味はないのであれば、栗山氏の指摘のとおり、試験は打ち切るべきだろう。
珍妙なる責任論とそこから導かれるさらに破天荒な結論に、いちいちお答えするほど暇が無いので(師走ですから)、代わりに以前堀米記者も紹介していたあるブロガーのご意見を参考までにご紹介します。
http://neuroendocrine-tumor.cocolog-nifty.com/pancreac_endocrine_tumor/2009/11/post-75e0.html
前々期高齢者さん
私も、暇ではないのですが、何の説明もなしに、「珍妙なる責任論」、「破天荒な結論」と、一方的に決めつけられてしまうと、ついつい返信したくなります。
意見交換会の流れを、単純化して整理すると、次のようになります。
① 栗山氏が、被験者に2回打ちをする意義について、疑問を表明。
② 岩田氏が、「1回か2回かどちらがよいかを検証しなければならないので、2回打ちが必要」と説明。(栗山氏も、しぶしぶ納得(?))
③ 山口氏が、「今回の試験では1回打ちと2回打ちの比較はできない。比較に関しては改めて別の試験をする必要がある」と発言。
つまり、栗山氏の疑問に対する岩田氏の説明が、山口氏の発言により、明確に否定された形になっていて、結局、栗山氏の当初の疑問に対しては、誰も答えていないのです。
前々期高齢者さんが、私のコメントに対し、「珍妙なる責任論」、「破天荒な結論」と批判したのは、私のことを「臨床試験の反対論者」と受け止めた故のことかも知れませんが、それは誤解です。
私は、臨床試験の意義について一切否定していません。「目的が明確でない臨床試験」に反対しているだけです。
ひろ様
師走でお互い多忙である以前に、検討会の場で政治的にキレてみせる審議官など全然不要と考える私と、そんな非学術的政治的発言すらも医学的検討上一理ありとするあなたとでは、検討会の意義についての問題意識が違いすぎて最初からわれわれ両者間に議論が成立する道理がないでしょう。
要するに、勝手な憶測を書いてないで事務局長に真意を聞けばいいだけの話のように思いますが。
記者の突っ込み不足ということで幕を・・・
前々期高齢者 さま
>最初からわれわれ両者間に議論が成立する道理がないでしょう。
私は、前々期高齢者さんと議論をしようと思って投稿した訳ではありません(議論をするのであれば、私も相手を選びます)。「珍妙なる責任論」「破天荒な結論」などといった辛辣なコメントがあったので、仕方なく反論したまでです。
今回も「非学術的政治的発言すらも医学的検討上一理ありとするあなた」という一方的に決めつけるようなコメントがありましたが、理解に苦しみます。「2回目で何が出てくると期待しているのか」という審議官の発言のどこが、「非学術的」であり「政治的」であるのでしょうか?質問の内容は、臨床試験により今後期待される成果そのものであり、純粋に学術的な質問だと思いますが・・・。
これ以上、不毛なやりとりはしたくないので、これを最後にしたいと思います。前々期高齢者さんから、また反撃されるかも知れませんが、その判断は、第三者にお任せすることにします。
ひろ様
>「2回目で何が出てくると期待しているのか」という審議官の発言の(略)
>質問の内容は、臨床試験により今後期待される成果そのものであり、純粋に学術的な質問
審議官の発言はこれひとつだけでした。検討が始まる前に検討の答えを質問するのが学識ある者の質問態度でしょうか。そして質問したのなら検討会終了までに自分がどういう答えを得たのか自分の言葉で表明するのが質問をした者の義務であり礼儀であります。しかるに審議官は自分の質問について何も総括発言を行っていない。検討会に参加するだけの学識・最低限のマナーが備わっているのか他者から大いに疑われても仕方が無い彼自身の自己責任に属する行動です。
また、スタディは「成果」をあげるためにだけ続けられるものでしょうか。成果がないから直ちにスタディそのものを中止するというのが学者のとるべき態度でしょうか。成果が見られないとしたらスタディそのものに問題があるのかスタディのデザインに問題があるのか謙虚に責任原因因子を(人ではありませんよ)検討追究(追及ではない)するというのが学者の研究検討会であるべきでしょう。
反論ではありません。あなたと私の問題意識の異なる部分について私の言葉で説明しました。私が「珍妙なる責任論」「そこから導かれるさらに破天荒な結論」と書いたのはべつに辛辣な気持ちを抱いたからではなく、「純粋に」素直に私の感じたままを書いたものであることを、第三者ではなくあなたのご理解のために述べておきます。
ひろ様の言っていることはちょっと乱暴ですね。岩田氏は医師なら誰でも認めるれっきとした感染症の専門家ですよ。なんで岩田氏や川口氏の言っていることを批判しながら廣田氏の「2回目にどれだけ上がるかというのはサイエンティフィックな興味から来ていること」を無条件に信じるんでしょうか?廣田氏が「御用学者」である可能性はないんですかね?あなたの判断力に非常に怪しいものを感じますよ。
コメディカル さま
>ひろ様の言っていることはちょっと乱暴ですね。
>あなたの判断力に非常に怪しいものを感じますよ。
このような失礼な書き込みをするのであれば、その根拠を明確に示してもらいたいものですが、あまりに的外れな記述や、事実誤認の記述ばかりで、呆れて果てています。
>岩田氏は医師なら誰でも認めるれっきとした感染症の専門家ですよ。
コメディカルさんは、私の文章を本当に読んだのでしょうか?読んだのであれば、なぜ、このような的外れなことを書くのか理解できません。
私も医師ですから、岩田氏が「感染症の専門家」であることは百も承知。私が指摘したかったのは、「感染症の専門家であり、ワクチン政策にも大きな影響を及ぼす立場にあるのだから、自らの発言の影響力の大きさを自覚し、適時・適切に発言すべき」という点です。どうでもよい素人の発言であれば、「無責任」などと書くはずもありません。分かりませんか?
>廣田氏の「(略)」を無条件に信じるんでしょうか?
私の文章のどこをどのように読めば、「廣田氏の発言を無条件に信じた」ことになるのでしょうか?私は、「栗山氏の発言は、廣田氏の発言を受けてのことだろう」という趣旨のことは書きましたが、廣田氏の発言内容については、一切コメントしていません。「無条件に信じた」などと、勝手な解釈を加えないでください。
コメディカルさんが、私の文章について、どのような感想を持とうとあなたの勝手です。しかし、「乱暴」、「非常に怪しい」等、人を中傷するような書き込みをするのであれば、まず、相手の主張を正確に理解してからにすべきだし、まして、主張をねじ曲げて引用するなんて言語道断です。
返事は不要です。私も、コメディカルさんに対しては、これ以上、コメントいたしません。
(1回接種でも2回接種でも抗体価のピークはあまりかわりがないが、その)
抗体価がどのぐらいの期間保持されるかは両方を比較してみないとわからない。
そりゃ、やってみないとわからないでしょ。
やらないでわかるもんですかね?
やらないでわかるのは天才でしょ! さま
>そりゃ、やってみないとわからないでしょ。
>やらないでわかるもんですかね?
そのとおり。ただし、やるべきことは、「今回の臨床試験の継続」ではなく、「新たな臨床試験の立ち上げ」ということではないかと思います。
今回の臨床試験を担当した山口氏自身が、「倫理委員会の承認を得たのが接種から3カ月後の採血まで」、「比較に関しては改めて別の試験をする必要がある」と発言しています。
つまり、今回の臨床試験をこれ以上継続しても、スタディデザイン上、長期の免疫応答の検証も、1回打ちと2回打ちの比較もできないということです。
また、山口氏によると、今回の臨床試験は、「途中で1回でも構わないという方針転換があったので、被験者は1回でも2回でも選択できるような状況になっている」とのこと。とても臨床試験の呈をなしているとはいえず、惰性で継続しているとしか思えません。
新たな臨床試験を立ち上げることについて、私は反対するものではありません。