祝!新成人

投稿者: 真木魔愛 | 投稿日時: 2010年01月11日 15:33

先週、年明け最初の選択授業にて、
開けてビックリ!
女子学生の髪の毛が、う~んと(数十センチ単位)伸びています。

ヘアエクステ”なる言葉を学習しました。
みな、成人式準備の一環なのだそう。
髪型や着物、メーク、二次会の場所、着替えの洋服、付け爪のデザインなどで
思考は満杯、
何を言っても耳に入らない様子でした。

私は、クルクルロングヘアーを撫でさせてもらいながら、
O・ヘンリーの「賢者の贈り物 The Gift of Magi」がちらついて仕方なかったのですが、
呑み込みました。

次に1年生の教室にいくと、
「黒?やっぱり赤?」
というお喋りが聞こえてきました。
後で聞いたら、
来年用(成人式)の着物の予約が23日からスタートするそうです。
それで、早割りの特典を使って、しっかり確保しておこうと、
すでに気分は1年先なのでした。

自分の成人式といえば、
期末試験前だったし、
高校にあまり行かず一浪の末に迎えたので、一緒に出席する友人もなく、
着物は中古車(赤いミラージュ)にとってかわったような記憶があります。


さて、今日は寒い成人の日になりました。

4月から新しく担当した選択授業『異文化コニュニケーション』
新成人8名はどんな成人式を過ごしているのかと想いを巡らしながら・・・
振り返ってみると

新学期当初、
仮想海外旅行先にドバイを選んだ3名がいて、
ドバイの100円ショップ記事や、エミレーツ航空の話、最長無人鉄道「ドバイ・メトロ」の開通、
そのドバイが抱える憂鬱など、無関心だった国から多くの刺激を受けました。
さらに「ドバイ・ショック」や800メートルの世界一ドバイタワーなど
話題に事欠かない一年となりました。
少し残念なのは、あんなに行ってみたいと夢見た3人は、
現実を知るに従い「他の国でもいいかな」となっちゃったことです。

それはそれとして、
校外授業を取り入れたり、
インドネシアやフィリピンの看護師介護士受け入れ問題と国家試験と漢字の壁や、
文化や習慣、食べ物、宗教の違い、国際マナーの基礎を学びながら、
先月になって、医療英語入門(受付や病院への道順とか、保険証の種類など)まで
ハイハイしながら到着したような状況で・・
まだまだこれから前途多難です。


一方で

後期から、
『世界がもし100人の村だったら(EDITION2008)』
を英語で読み進めた事は、内容も含め大きな自信になったようで、
予想外に全員が熱心に取り組みました。
世界には今日を生きることが困難な人がいかに大勢いるか、
自分達がどんなに恵まれているか衝撃と驚きだったという感想ばかりでした。

決して難しい事をやっているのではなく、
盛り沢山の課題を、あっちこっちつまみ食いしながら、
別方向(おシャレや、彼氏の話題)にいってしまわないよう、
ささやかな舵取りを心がけています。

でも、実習先で、検査データを失くした濡れ衣を年配事務員さんに着せられたとか、
内定先病院で、紹介状の添付資料に不備があって、患者さんからの問い合わせに先輩に質問したら、怒鳴られたとか、
涙ながらの愚痴も聞きながら、みんなで反省する時間もありました。

どんな時も、
「話が吐き出せて、聞いてくれる仲間がいて良かったね、
何より患者さんに迷惑がかからなかったことが一番だったね」
と言うと涙を拭いて笑える頼もしいメンバーばかりです。

二ヵ月後の3月11日に迫った茨城空港開港問題も、
その近くに住んでいる学生がいて議論白熱しました。
多くの学生が、今まで投入した税金が無駄になっても止めるべきという意見です。

今後どうしていくか、いきたいか、みなさんの考えや行いで変えていくこともできる、
未来は自分達の手で作り上げていける、
そんなことが感じ取れる成人の日を過ごされていますよう・・・

新しい門出に心からおめでとうございます。

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