週刊朝日、山口一臣編集長を支持します!

投稿者: 川口恭 | 投稿日時: 2010年02月03日 17:03

いったい何のこっちゃと思われた方もいるだろう。


今週号の週刊朝日が、陸山会(小沢一郎・民主党幹事長の資金管理団体)の政治資金規正法違反事件に関して東京地検特捜部はいかに非人道的な捜査を行っているか書いたところ、東京地検から山口編集長に捜査妨害で出頭要請があったというので、メディア関係者のtwitterでは大騒ぎになっている。


一次情報は何も持っていないし、山口編集長と個人的関係はないし、小沢幹事長を好きということでもない。しかしもしこの出頭要請が事実だとすれば、このような監視なき権力の暴走を断じて許してはならない。情報発信を生業とする人間として、ここは連帯しなければならないと思う。


twitter上では「昔特高、今特捜」という表現をする人がいて、うまいなあと思うの半分、背筋が凍る思い半分だ。ここで負けたら、戦前のいつか来た道だ。


医療界の皆さんも、東京女子医大事件、福島県立大野病院事件で、司法が暴走すると、いかに個人の運命をメチャクチャにするか思い知ったはず。ここは小異を捨てて、山口編集長を支持していただきたい。

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コメント

もちろん私も山口編集長を支持致します。
というより、東京地検が出頭要請を山口編集長個人あてに出したという行為はいかなる公務の執行なのかという説明を、検察審査会にかけて東京地検に説明してもらうべきと考えます。

 いわゆる人質司法の問題ですね。一時は腑の煮えくり返る思いをしたことを思い出します。

 ジャーナリストたるもの、こういう事件では是非とも堂々と胸を張って拘置所でも刑務所でも入っていただきたい。

 それが社会のゴミクズ扱いされなくなるための第一歩になるのではないでしょうか。新聞でもテレビでもなく、週刊誌がターゲットになったというところが、また象徴的ですね。

 ささやかながら、心より応援させていただきます。

昔元特捜検事という弁護士の話を聞いたことがあります。
そのときは「検察というのはある程度証拠を掴むと一つのストーリを作る。それに基づいてさらに証拠を補強していく。」ということでした。今回もそうしたストーリの裏づけのために強引な取調べになったということなんでしょう。
それにしてもマスコミをしょっ引こうとするのはやりすぎです。及ばずながら、「小異を捨てて、山口編集長を支持」したいと思います。

>山口編集長に捜査妨害で出頭要請があったという
「編集長に東京地検から出頭要請があったとの情報がツイッターで飛び交っておりますが、出頭要請はありません。」というのが真相のようです。

情報が、混乱しているので、関係するツブヤキをtwitterから引用します。
よくわかりませんが、一度は出頭要請があったけれども抗議が大きかったので、引っ込めざるを得なくなったと言うことかなと思っています。
私も何かできないかと思い、とりあえず、週刊朝日の最新号を買いました。
そう言えば、週刊朝日を買うのは何年ぶりだろうか。


2月3日午後4時ごろ
iwakamiyasumi
重要!2 この出頭要請情報は、たちまち外部にも流れたが、これに対して、検察は記者クラブを通じて、朝日新聞本社に圧力。なんと朝日新聞本社は、この圧力に屈して、週刊朝日編集部トップに対し、抗議文が来たことだけにして、出頭要請は伏せろと指示。

2月3日午後5時ごろ
asahi_tokyo
2月12日号の週刊朝日の記事「子ども"人質"に女性秘書『恫喝』10時間」について、編集長に東京地検から出頭要請があったとの情報がツイッターで飛び交っておりますが、出頭要請はありません。週刊朝日編集部に確認したところ、東京地検からこの記事への抗議書が届いたとのことです。

2月5日午後6時ごろ
iwakamiyasumi
続報。皆さん、お待たせしました。ちょっと慎重に情報確認していたのですが、間違いないようなので、出します。すでにお伝えしている通り、週刊朝日編集部に、水曜日午前中に、東京地検から抗議文書が届いたこと、山口編集長に「出頭」の要請があったことは間違いありません。

iwakamiyasumi
続報2 「出頭」という言葉をめぐって、いろいろご意見があるようですが、検察が、どんなに丁寧に「お越し願いたい」と言おうと、「面会したい」と言おうと、呼び出すことは「出頭」です。この「出頭要請」の事実が、あたかもなかったかのように、朝日新聞社が、装ったのも事実です。

iwakamiyasumi
続報3 ですが、昨日(2月4日木曜日)、おそらくは国民からの抗議が大きかったせいでしょう、東京地検側が、出頭要請を延期する旨、同誌編集部に連絡してきたそうです。東京地検の谷川恒太次席検事の決断だそうです。すぐに流さなかったのは、本日、どうなるかわからなかったため。

>そのときは「検察というのはある程度証拠を掴むと一つのストーリを作る。
>それに基づいてさらに証拠を補強していく。」ということでした。

それはまったく正当なやりかたでしょう。診断も同じやり方で行われています。問題は「証拠」に客観的に見て証拠としての価値があるかどうかです。
客観的再現性が足りない情報についてリークによって噂や風評を形成し証拠としての客観性があるかのごとく装って「ストーリーを作」っていくのであれば、その後には決して客観的に正しい公正な捜査はできません。

ここまでは診断が間違っていると正しい治療ができないのと同じことですが、治療の場合たとえ誤診に基づく治療でも治療そのものが人体の持つ自然治癒力を大きく損なわないよう侵襲度を最小限にとどめる方法を選択しながら、また同時進行的に診断が正しいかどうかを検証しつつ慎重に治療が行われますから、最初の診断が客観的に正しくなくとも慎重に客観的に侵襲を少なく自然治癒力を保護しながら治療を進めることで、診断治療の客観的正しさの不足にかかわらず結果的に治ったということが五分五分以上の確率で起こるように、いわば診療行為そのものがフェールセーフ機能を内包したシステムとして遂行されています。

検察の捜査の場合ストーリーを立てて他の証拠を集めていくというのは診断行為と同じですが、捜査を進める過程で診療と同じようにフェールセーフ機能を内包した捜査システムとなっているとは思えません。診療上最も保護しなければならないのは人体の持つ自然治癒力ですが、捜査ではそれは被疑者の「公民権」であると思います。それが保護されない捜査は公権力の執行に値しない明白な職権乱用ではないでしょうか。

今回のことも
>山口編集長に捜査妨害で出頭要請があったという
この情報のもともとの出所が検察関係者の言葉すなわち「リーク」でなければよいですが。

以前から言われていた事でもあるのですが、「週刊朝日」の記事によれば、検察のやり方はかなりひどいようです。
具体的には、実際に「週刊朝日」を買われて読んでいただくのが一番良いのですが、自分なりに、診察にたとえて言うと、以下のような感じかなと思います。

急性虫垂炎(いわゆる盲腸)が疑わしい場合に、右の下腹部を手で圧迫して痛みがあるかどうかを聞きます。
その際、「痛くない」という返事であれば、「圧痛なし」となるのですが、それでは、急性虫垂炎の診断に合わないと、右下腹部を力いっぱい、ぐいぐい押しまくって、
「痛いでしょ、すごく痛いでしょ。うそをつくと後で大変なことになりますよ。本当の事を言うまで、この手は離しません。ですから、正直に「痛い」って言いましょう」
と、繰り返し言い、患者さんが一言でも「痛い」と言おうものなら、即、手術。

こう言うイメージかなと思います。

山口一臣編集長による経緯を説明した文章が、週刊朝日のホームページに掲載されたようです。
文章に、次席検事の谷川恒太氏から、「こちらに来ていただけますか?」とあるので、出頭要請はあったようです。
ただ、山口一臣編集長は、それを出頭要請と言うとは思ってないようです、、、orz

http://www.wa-dan.com/yamaguchi/
出張先で伝言を受け取ったわたしが指定された電話番号に連絡すると、次席検事の谷川恒太氏につながりました。(中略)
こうしたトラブルはよくあることなので、「わかりました。で、どうすればいいですか」と聞くと、「こちらに来ていただけますか?」ということでした。

ご紹介の山口編集長の文章の引用をもう少し追加します。

>〈東京地検は3日、衆院議員・石川知裕容疑者(36)らが逮捕された収支報告書虚偽記入事件を扱った週刊朝日2月12日号の記事について「まったくの虚偽だ」として、山口一臣編集長あてに抗議文を送ったことを明らかにした(以下略〉〉

引用が前後しますが、これについての山口編集長の詳しい説明は少し長文ですが明快だと思います。

>わたしたちは通常であれば対立する相手方の意見を取材することになりますが、東京地検に関しては過去に何度、取材申し込みをしても、「週刊誌には、一律してお答えしないという対応を取らせていただいております」というような返事を繰り返すばかりでした。

 このような抗議をする前に、取材に応じていただければよかったのに......。

 いずれにしても、自分たちの一方的な「主張」を「真実」であるとするのは、法律家の事実認定としてあまりに乱暴ではないか、という感想を持ちました。東京地検では、日ごろからこのような事実認定が行われているのかと心配にもなりました。週刊朝日の記事が「全くの虚偽」と書いてありますが、その根拠となる証拠の提示もありません。
>(引用終)

そして山口編集長の真意が次の一文に書かれています。

>さて、週刊朝日が一連の捜査に対して一貫して言っていることのひとつは、「検察は法律に則って公平・公正な捜査を行ってほしい」ということです。>(引用終)

ジャーナリズムの本分がここにじゅうぶんに語られていると思います。
よって私はジャーナリスト山口編集長個人を支持致します。

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