スマホゲーム『伝染病株式会社』に誤り |
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投稿者: 川口恭 | 投稿日時: 2013年10月28日 11:22 |
『ヘモフィリア友の会全国ネットワーク』の佐野竜介理事長から、スマホゲームアプリ『伝染病株式会社』に重大な誤りがあることのお知らせをいただきました。
http://hemophilia-japan.org/news/2013-10-25.html
上サイトの声明を以下に転記します。
また、『友の会』って何をしている所? という疑問をお持ちの方のために、ロハス・メディカル11月号に掲載した記事を、少し早いのですが公開します。
(以下声明文)
『Plague Inc. -伝染病株式会社-』について
2013年10月25日
『Plague Inc. -伝染病株式会社-』というiOSとAndroid用ゲームアプリが発売されています。2013年10月現在の最新バージョンで日本語にも対応したようです。ウイルスを感染させて人類を絶滅させるというゲームとのことですが、ゲームそのものの評価はともかくとして、一部内容に血友病に関し誤った認識を大いに拡げるものがありますので、その早急な是正を求め、血友病患者会として声明を発表いたします。
このゲームのなかで、ウイルスがもたらす症状形質のひとつとして「血友病」が設定されています(英語版でも血友病をさす"Haemophilia"が使われているもようです)。ゲーム製作者は、ウイルスが引き起こす症状の一つとして血液凝固異常を表現したかったものと考えられますが、これは全く不適切です。
実際の血友病は血液凝固因子の先天的な欠乏をさす疾患であり、ウイルスなどによる感染症・伝染病ではありません。このゲームでの「血友病」は、本来の血友病に関して誤った認識を拡げ、それによって血友病患者に対し何らかの社会的被害をも引き起こすおそれがあります。しかも、このゲームの中で、疾患名がこうしたかたちで具体的に使われているのは血友病のみであり、極めて奇異かつ偏見と誤解に満ちているといえます。
また、血友病では、治療製剤によるHIV、HBVやHCVなどのウイルス感染被害が以前に起こっており、このゲームではそれをも想起させます。いまだにウイルス感染に苦しむ血友病患者がいる現状にも関わらず、こうした表現を行うのは、患者の心情を甚だしく逆なでするものです。
このゲームそのものの存在を否定するものではありませんが、以上のことに関し、迅速かつ適切な対応を製作者及び販売者に希望し、声明といたします。