カルテの情報は患者からの預かり物だ

投稿者: 川口恭 | 投稿日時: 2017年04月13日 00:00

バイエルの営業社員が無許可でカルテ200人分を閲覧していた問題、言語道断であることは論を待たないのだが、なぜかバイエルだけが責められている感じがするのは納得いかない。


守秘義務を負ってカルテを預かっていたのは医師であり、医師が断っていれば、そもそもこの事案は発生しなかったのだから、同罪かむしろ医師の方の罪が重いはずだ。カルテを、患者から預かった情報が載った物と正しく認識していれば、勝手に企業に閲覧させるなんてできるはずがない。自分の物だと勘違いしていたからこそ、できたことだろう。ウヤムヤにしてはいけないと思う。


ここでガラっと論調が変わる。バイエルのイグザレルトと言えば、何と言っても、共同通信の「買われた記事」(by:ワセダクロニクル)だよな。かなり派手にお金を使った一端が、医師を汚染し、マスコミも汚染したということなんだろうな。


競争の激しい市場でヒットした薬なので、プロモーション費用が大きかったことは間違いないだろうけれど、似たような状況に置かれた薬はいくらでもあり、これは氷山の一角と考えるべきだろう。

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