がんと民主主義
人いきれでむせ返るような中、冒頭の挨拶に立ったのは、仙谷由人代議士。「マイクが3時からしか使えない」とかで地声だったが、さすがに政治家は声が大きい(変な意味ではない。。。)。
「(自身が進行がんであると国会で明かし法成立の立役者となった)山本孝史参院議員が1週間の化学療法期間で国会に来られないので代わりに司会をする」とのこと。
なるほど。
この集まりの代表世話人である尾辻元厚労相の挨拶を挟んで、武田・がん対策推進室長が「過去2回の協議会の経過を説明するように」と促され立つ。資料が配られたのだが残念ながら入手できず、声もよく聞き取れずで、今いち内容は分からなかった。だが、「残る2回の協議会は5月7日に4時間、5月18日に4時間という長丁場の議論の場を設定した。5月末までの間に枠にとらわれず議論していただく」ということを非常に強調していたので、おそらくそこが肝だったのだろうと勝手に理解した。
これに対して患者の立場で協議会に参加している方々が順々に意見を述べた。まず海辺さん。先ほども書いたようにマイクがないので、ほとんど聞き取れなかった。聴き取れたのは
「基本法というものが、どういうものか、国民によく知られていないのでないか。協議会は何を目指しているのか。幹が太く枝葉が茂るような基本計画にしたいと思っている。もっと議論の時間がほしい」という部分。
続いて三成さん。
「地域の医療格差が是正されるのか、それが担保される基本計画でなければならない」
私自身がこの段階では事情を飲み込めていなかったので、1年前と要望していることが変わっていないな程度にしか受け取れなかった。そもそも患者として入っていると言っても、メンバーの人選をするのは厚生労働省で、落とし所も決まっているのだろうから、暖簾に腕押しにされて歯がゆがっているんだろう、そんな風にしか受け取っていなかった。
マイクが使えるようになって富樫さん。ここまで来て、おや?今までと違うぞ、と思うようになった。
「意見交換会、協議会、回を重ねて、とても泣きたい気持ちになる。ドクター、国、患者それぞれの主義主張がとても強くなっている。もっと寄り添ったすばらしい内容にしたい」
本田さん
「がん対策基本法をつくったときの趣旨を、もう一度思い出してほしい。がんにならないようにする対策ももちろん必要だろうけれども、それでもがんになってしまう人は出る。がんになっても安心して地域で治療を受け生活できる、そこが目的だったはず。そのための方策というのは一省庁だけではできないのだとは思うが、最初から議論を避けて通るのは違うと思う」
そこを避けているのか? 健康局だけに予防重視。。。か?
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