文字の大きさ

ニュース〜医療の今がわかる

新型インフル 「机で計画立ててもできないことある」厚労省事務局長


【群馬】
 現状で国民がどの程度の認識をしているか。今の段階でフェイズ6に上がったら、強毒になった時に狼少年になりはしないかと心配だ。

【神田】
 米国では重症度に応じて5段階のガイドラインがあると聞いた。今後、秋なり来年に向けて、重症度に応じたガイドラインをつくるようなことは動いているのか。ご意向を伺いたい。

【麦谷】
 米国では季節性インフルエンザと「similar」という言葉を使っている。先ほど尾身先生からもお話のあったように基礎疾患のある人にフォーカスしていく必要はあると考えており、今後は病原性なども加味してシフトすべきと準備しているところだ。

 ただし、季節性インフルエンザと似ているとは言っても、誰も免疫がないのだしワクチンもない。それを考えれば季節性インフルエンザと同じ対応では心もとない。同等には扱えないと考えている。

【宮城】
 感染拡大している地域とそうでない地域と2つに分けて対応しているわけだが、長期戦に備えるというのであれば、人的資源の問題もあるし、次に備えることにシフトしなければいけないのでないか。東京都の意見に同感だ。早く柔軟に切り替えていただきたい。

【埼玉】
 これから季節性インフルエンザも流行期を迎える。そうなれば発熱外来で全部を診るのは不可能だ。一般医療機関と発熱外来の区別を取り除いて、全ての医療機関で診療を行えるようにすべきだ。それから10代へのタミフル投与に関しても、乳幼児へのシロップにしても、どうするのか明確にされていない。明確にしてほしい。

【愛媛】
 状況は全く同じ。感染症法上のどこに位置づけるのかということに関していえば、長期戦を覚悟するのは当然と思うが、マンパワーも施設も不足している中で、今の24時間電話対応などもいつまで持ちこたえられるか不安だ。全く前が見えない中で長期戦というのは、支えきれない。早くレベルを落としていただけないか。

【三重】
 私どもも東京都の意見に賛成だ。秋以降に1000万人が季節性インフルエンザに罹患する。そこに新型も混在してしまった時に、 全て相談センターに電話させて発熱外来へ誘導するのか。そんな状態でPCRをかけて確定させていくのは非常に困難でないか。地方衛生研究所もPCRの機器を増設しているけれど、それでも数として全く不可能だ。現在の第一波の段階で既に疲弊してしまっている。三重県はまだ27しかPCR検査してないが、そのうち19はインフルエンザですらなかった。心配だからPCRということなんだろうが、いずれ対応できなくなる。

  • MRICメールマガジンby医療ガバナンス学会
loading ...
月別インデックス