新型インフル 「厚生労働省を信じてはいけない」
まず、この人。経歴を見ていただいたら分かるように、臨床などほとんどしたことのない基礎の研究者だ。現場の診療、あるいは予防接種の際にどんな状況なのか知らない。それから臨床試験のことも全く知らない。加えて感染研の人事は厚生労働省の医系技官が握っている。皆さんは開業されているので、そんな感覚はないかもしれないが、サラリーマンは人事権者の意向に極めて影響を受けやすい。つまり、構造的に厚生労働省の意向に迎合しやすいポストにいるということだ。
次がこの人。卒業後しばらくは離島で臨床に従事していたようだが、その後は役人になって、それから国の金でWHOに行っていて臨床には一切タッチしていない。何のことはない、この人も役人だ。
あともう一人は防衛医大の産婦人科の教授だが、17人の中に臨床をしている医師が1人しかいないということ覚えておいてほしい。そして、この17人の中に恐らく臨床試験をやったことのある人は1人もいない。私は臨床試験を専門にやっていた。今回の判断材料になった臨床試験は計画段階から設計がおかしくて、最初からこのような結論を導き出すのは無理だ。
そのことを今から解説する。