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今さら、やっと、PMDA全職員に匿名アンケート 薬害肝炎検討会


 水口
「言った以上は自分で一肌脱がなければならないとは思っているのだが、第三者委員会のワーキンググループにも気合を入れて参加しないといけないので、実務作業をするとなると体を壊すかな、と」

 森嶌
「現場の意見を聴くことそのものに反対しているわけじゃない。野村総研に頼むと言っても彼らもタダで仕事しているわけじゃない。アンケートをやるなら労力を少なくして、本来やらなきゃいけない仕事の妨げにならないように」

 話している最中に山口委員が声を荒らげて割ってはいる。
「これこそが本来やらなければならない仕事ではないのか」

 寺野
「これは座長の責任だが、この問題が今出てくるのがおかしい。本来はもっと早くこういう調査をすべきでないかという議論をしなければいけなかった。理事長さんはやっても構わないという意見なのだろうか。しかし実際に果たしてできるのか」

 椿広計・統計数理研究所リスク解析戦略研究センター長
「現場の状況や意見を聴いて検証するのに大熊先生の設問はよいと思う。5つの理念は可能か、何がハザードか、そのハザードはどういう経緯で出てきたものか、我々の提言は方策として有効か、有効でないとしたら何が原因かを尋ねたらどうだろうか。なお、匿名性を担保するには、きちんとした集計事務局を設ける必要がある。どこかでやれというのなら検討してみても構わない」

 山口
「分析とか細かいことは私がやってもいい」

 小野
「私も」

 堀明子・帝京大講師(医師、元PMDA)
「アンケートをすることに賛成。ただ、先ほど大熊委員が言ったようにPMDAの人がこの委員会のことを真剣に見守っているかなというのは懸念していて、実際にはこの委員会で自分たちのことを議論されていることすら気づいてないかもしれないと思う。だから、こういう議論がされてるんだよというのを知らせる意味でもアンケートをするのはよいと思う。ああいう仕事をしている人たちなので本音は書いてくれると思うが、そうはいっても一体どういう背景でこのアンケートが来ているのか理解できないと書きようもない。その辺りを簡単に説明した方がよいだろう。それから解析に関しては、疑っているわけではないのだが、誰がどうやるかによって見方が変わるのでそこは慎重にやった方がいい」

 泉祐子委員(薬害肝炎原告団)
「昨年、PMDAの見学をした時、非常に理路整然としたものを見せられた。もう少し形にならないありのままのゴロっとしたもの見せていただきたいと感じた。水口先生がアンケートをなぜ提案したかというのは資料にも出ているとおり、FDAでも同じことをしていて、それがFDA再建の基礎になったからだ。この委員会の限られた時間ではあるが、大熊先生のように能力のある方々が皆で協力してやるのであれば可能かなと思う」

 寺野
「やるとしたら今日決めないとスケジュールが間に合わない。近藤理事長の協力は必要だが、アンケートをやってみたい」

 泉
「対象者も決めちゃった方が」

 水口
「本省とPMDAとでかなり人事交流しているので、本当は本省の人も含めてやった方がいいのかもしれない」

 寺野
「これは、ここでは詰められない。実施するということにして、具体的な内容をどうするかは今指名するので、その方々でワーキンググループを作ってやっていただきたい。それから事務局は厚生労働省にお願いしたい。政権交代で大変だろうとは思うが、やはりPMDAに頼むのは少し問題があるだろう。山口、小野、大熊、水口、椿の5人で近藤理事長にもご協力いただいて、内容や厚生労働省も含めてやるのか検討してほしい」

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