新型インフル「小児の予防接種スケジュール、可能なら前倒しを」-厚労省
■5-14歳の子どもに重症例目立つ
資料があると思いますが、新型インフルエンザA(H1N1)の流行状況というものがあると思います。これは人口分の入院サーベイランスから得た結果でございます。推計の域は出ませんが、各年代別に人口と入院に至った患者さんのサーベイランスから入院発生率と重症患者発生率というものを調べた、私が今まで目にした中でも世界的にもあまり示されていない貴重なデータがまとまりました。(新型)インフルエンザ対策本部で精力的にやって頂きました。この中で、ご注目頂きたいのが重症患者発生率。重症患者と申しますのは脳症、または人工呼吸器装着、そういう患者さんの発生率。基礎疾患を持つ方々が、特に5歳から14歳のところで高い。基礎疾患を持っていない同年代の方に比べるとはるかに高い。基礎疾患を持たない方々の中でもやはり5歳から14歳、特に5歳から9歳のところが高い、という結果が得られました。
■小児への接種時期を前倒し、今月中旬に
そこで1点目は、子どもがワクチン接種を受ける時期をできるだけ早めて頂くということについて、これから申し上げます。今までは、基礎疾患のない1歳から小学校3年生までの小児に接種を始めるのは12月中から、というふうになっておりました。基礎疾患を持つ方の「最優先」は1歳から小学校3年生までで、今現在接種されていると思います。子どもの間で感染が広がって重症化する事例が増えていることをあのデータでエビデンスに基づく政策といたしましては、ワクチンの流通、在庫状況や、医療機関の対応状況を把握した上で、可能な場合には、今までも可能な場合には子どもに対して優先順位が逆転しない限りは優先的に接種してもいいですと通知しておったんですが、ある意味さらに積極的に、可能な場合には、先ほど申し上げたようにワクチンの流通、在庫状況や、医療機関の対応状況を把握した上で、可能な場合には、基礎疾患をお持ちの方(その他)の中で、小学校4年生から中学校3年生に相当する10代の方についても小学校3年生までの最優先の子どもと同様に11月中旬から接種して頂きたい。11月中旬からと申しますのは、本日出荷された第3回目が実際に接種されるようになるのが11月中旬からであるから、という意味です。さらに基礎疾患のない1歳から就学前、小学校低学年までの子どもについても、11月中から接種して頂きたい。そういうことについて、各都道府県で検討をお願いいたしました。それが1点目でございました。