日医が医療への信頼を失わせている 橋本岳・前代議士
8月の総選挙で落選した自民党の橋本岳・前代議士は8日『現場からの医療改革推進協議会』で、「日本医師会が自民党支持を見直して、各党と是々非々というのは、西島先生(英利参院議員)が組織内にいて来年自民党から出ると言うのに冷たいなと思うし、日医のそういう態度が医療に対する政治的な信頼を失わせている」と、自分たちの体制はそのままで自民党に距離を置き始めた日本医師会執行部を批判した。(川口恭)
橋本氏は厚生族として知られた故・橋本龍太郎元首相の二男。小松秀樹・虎の門病院泌尿器科部長が「日医は、今のまま存続することはできない」などと講演したセッションで、以下のような感想を述べた。
「医療界を誰かが代表してくれると議論の時にありがたい。医療界のガバナンスに基づいた医師会が必要というのが小松先生のお話だと思うが、私としては日本全体のガバナンスの中で医療界がどう位置づけられるのかも議論しないといけないんじゃないかと思う。
そういう意味で、日本医師会の理事を前にして心苦しいが、日本医師会の執行部が自民党支持を見直して、これからは是々非々だと言われたことは、西島先生が組織内にいて来年自民党から選挙に出ると言うのに冷たいなと思うし、民主党とも協調していくんだというどっちつかずの選択は、外からはノーリスクで一番よい果実を得ようとしているように映ってしまう。日医のそういう態度が医療に対する政治的な信頼を失わせている。医療の自律・自立という時に、それを医療の世界の話だけに留めず、政治に関してもぜひともリスクテイクしていただきたい」
この後、福田衣里子代議士の発言を挟んで、会場から発言が相次いだ。大変に刺激的な内容だったのだが、橋本氏の投げかけに正面から答えるものはなかったので別稿にてお伝えする。
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