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ニュース〜医療の今がわかる

「労基法違反がバレバレになる」 ─ 厚労省課長

■ 「思い切ったことをやらないと難しい」 ─ 佐藤課長
 

[保険局医療課・佐藤敏信課長]
 が、そればっかり言っててもしょうがないので、もう1つは入力系をどうするかという所なのかなーという気がします。
 恐らく、想像するに、根っこの末端に行くとコンピューターベースで一応データが入っているんだけれども、給与系のデータと、レセコンのデータと、オーダリングのデータとが、それぞれ別のプログラム、別の機械で動いていて......。

 結局のところ、こういう調査をしましょうというと、それは恐らく、紙でもらったり、せいぜいエクセルかなんかでもらうんだけれども、最終的には事務長さんや看護師長さんらが紙に書き直したりなんかして、そしてまたこっちに持ってきて手で入力してという、もうなんか、デジタルとアナログ、デジタル、アナログ、デジタル、こういう感じになっているので、このまんまこれ(調査)をやっていっても、何度も申しますが、難しいかなーという気がします。

 それでまあ、(報告案をまだ了承していない)会議の冒頭になんかムチャクチャなことを言ってもいけないんですが......。(委員ら笑い)

 まず、インフラというか、病院の側のモチベーションを高めて、合理的、電子的会計などがきちっとうまくいくためのインフラを進めるためには、モチベーションを高めるために何をしたらいいのかなーということを、今日だけじゃなくて、アイデアをおせいただければ。

 それから、入力系1つ取っても、何かASPのような形で私どもが提供して、そこに入力すればいつの間にかデータが集まるような入力と集計の仕組みみたいなものが必要になる、かどうか分かりませんが、そういったところでよほど改善がないと駄目かなあと。

 それから3つ目は、今日ちょっと西岡先生にお話しいただいて、「あっ、なるほど」と思ったんですけれども、医師の勤務実態なんてもうぜんぜん無理だなーと思ってたんですけど、「特殊原価調査」というのがいくつかの病院をパイロットで選んで、そこの病院でやっておられるものを標準と考えてやったわけでしょうから、入力系で非常に難しいところがあるとすれば、いくつか病院を選んで、そこのデータを外装するという形なのかなあという気がしてきました。

 そういう入力系、分析系の所で......。

 今回は、(昨年の同分科会で決まった)「簡素化」(の方法をどうするか)で、とりあえず形通り(改善案を)出していますけれども、よほど思い切ったことをやらないと、「広げましょう」と言っても難しいです。

 過日、(全日本病院協会副会長の)猪口先生がおいでになったときに、(笑いながら)冗談で申し上げたんですが、「こういう原価調査がきちっと出てこない所は、新機能評価係数を0点にしましょう」とかですね......。(委員ら爆笑、傍聴席もウケている)

 それぐらいやれば本当はイイ! のかもしれませんけれども、そこまでしても、目に見えるお金の上でのコストや、手間ということでを考えると、この調査のまま、そんなことをしても......、(笑いながら)お上の圧政に苦しむ病院が増えるだけなので......。(委員ら、笑い)

 なんか無理なく入力できるとか、そういう所で、今日に限らずアイデアを頂戴できればと思っているところです。私どもも、こういう平場だけじゃなくて、バックヤードで少し考えてみたいとは思っています。意見というか、感想に近いものがあるかもしれませんが。

[田中滋分科会長(慶應義塾大大学院経営管理研究科教授)]
 いえ、大変分かりやすい説明、ありがとうございました。(以下略)


 
 
 (この記事へのコメントはこちら
 
 

【目次】
 P2 → 入院基本料と地域特性
 P3 → 「いくら必要かという調査ではない」 ─ 田中分科会長
 P4 → 「あるべき姿のコストを出してほしい」 ─ 西岡委員
 P5 → 「改善だけでは済まない」 ─ 西田委員
 P6 → 「労働基準法違反がバレバレになる」 ─ 佐藤課長
 P7 → 「思い切ったことをやらないと難しい」 ─ 佐藤課長

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