NICU長期入院児数が増加‐日本産婦人科医会調査
池ノ上氏と松田幹事は、後方病床への受け入れがうまくいかないことの理由に、それぞれ重症の子供の増加を示した。
池ノ上母子保健委員長
「NICUでの治療は、トータルとしては生存率が上がって周産期死亡率は下がって、医療は我が国ではいい方にいっているが、その面、障害を残して完全回復が難しいというお子さんもある一定の割合で生存しておられるのも事実。そこのバランスがうまく取れていないというのが、全国平均的に見ると起こっているのではないかと個人的には思う。私は宮崎にいるが、宮崎では今のような事が起こっている」
松田幹事
「超未熟児の生存率が今は上がっている。障害を持たれる患者さんの数も若干ながら増えている。しかし重心施設は大幅には増えていない。NICUは救急病床なので回転が速いが、重心施設には回転が速いわけじゃない、その辺の矛盾が現場にしわ寄せがきているのではないかと思う。私のいる埼玉においては、その橋渡しは極めて不十分だと感じている。橋渡しができているところの多くは現場の努力。県によってそういう患者はどういう順でどの施設に収容すべきというシステム構築されている県はなく、各NICU施設が重心施設と医師個人の努力でもって調整されているのが現状」