村重直子の眼18 古川勝久・安全保障/危機管理専門家(下)
村重
「もうちょっと具体的に何と何をやればいいというのはないでしょうか」
古川
「まず僕が思っているのは、今回、自衛隊と米軍の中で、被災直後に待機していたけど出動がかからなかった部隊はどれくらいあったのか調べたいと」
村重
「公開してほしいですね」
古川
「公開はしてくれないと思います。公開できる範囲で公開してくれるに越したことはないですけど。やはり彼らの側でまず認識していただく必要があると思います。部隊が待機していた間、医療コミュニティがどのような情報を集めていたか。このタイミングで医療コミュニティの情報を、待機していた部隊に与えていたら、どういうことができたか。このような作業を彼らの中でまずやっていただきたいと思います。次に、このような情報のタイムリーなインプットのためにも、医療コミュニティと自衛隊等とのインターフェイスを作らないと......」
村重
「そこで注意していただきたいのは、前もって決めておくとか、医師から厚労省へ報告しろとか、ルールを作られてしまうと動けなくなることです」
古川
「そんな話にする必要は全然ないんですよ」
村重
「厚労省や医療ということではなくて、災害の時はここに情報を集めてくださいという自衛隊の窓口を示してくれるだけで十分ですよね」
古川
「そうですよね」