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あなたの悩みにお答えします④

病気をもちながらきたいと思っています。どうしたらよいでしょうか?
答える人 大久保聡子さん(40代女性 B型肝炎)
聞き書き 武田飛呂城・NPO法人日本慢性疾患セルフマネジメント協会事務局長
 仕事を考える時、最初から週5日の勤務と考えてしまうかもしれませんが、私の経験では、体調に合わせて週2日から始めたのが良かったかなと思っています。

 私は20歳の頃、母から「B型肝炎ウイルスのキャリアである」と聞かされました。成人までに発症しなければその後発症する確率は低いと聞き、気にしていませんでしたが、ある時、職場の健康診断で、肝炎の症状が出て肝機能が悪化していると分かりました。

 それから治療のために週3回病院に通い、注射を打ってもらう生活が始まりました。2カ月くらいは治療をしながら仕事をしていましたが、いつまでこの状況が続くのか、メドも立たず、仕事を辞めました。今思うと休職して様子を見てもよかったと思いますが、その時は先が見えない不安と体調の悪さから、辞めることを選んでしまいました。

 仕事を辞めた後、家にいてもなかなか気は休まりませんでした。10分も歩くとだるくなり、階段も5段上ると一休みでしたので、家事も昼寝を挟みながらやっていました。

 それでも治療を続けるうちに、少しずつ体調が改善してきました。通院も週2回に減らすことができ、家にいるだけの生活も精神的に良くないと思い、まずは週に2回、仕事に行くことにしました。久しぶりの仕事で、体調も良くなったり悪くなったりを繰り返していたので、朝、今日は仕事に行けるかなと葛藤する日もありましたが、今日行けば明日は休みだと思うと、無理しつつも何とか続けることができました。いつか、体調が良くなったら週5日の勤務に戻りたいと思って、資格の本を読んだり、勉強をしたりといったことにも挑戦しました。

 そのうち、新しい薬が開発され、注射ではなく飲み薬で治療できるようになりました。体調もだいぶ良くなったので、転職して週3日の仕事を始めました。その仕事を1年半続け、次は週4日の仕事を探し始めました。

 それまで、週2日と週3日の仕事の時には、体調を崩しても無理すれば何とかなるかと思って、職場に病気のことを伝えていませんでした。しかし、週4日勤務となると病気のことを伝えないと難しいと思い、面接の時点で伝えるようにしました。週2日や3日の仕事を数年していて、仕事をすることは問題ないこと、だいぶ体調も安定してきていること、月に2回は病院に通うこと、いずれは週5日で働きたいと思っていること。すべてを伝えた上で、社員登用もある会社に就職することができました。そして、1年半ほど週4日の勤務をした後、今年に入ってから社員登用され、週5日の勤務に戻ることができました。

 こうして、何度も転職をしながら仕事を続けられたのは、人事・労務という同じ職種を続け、ある程度の専門性を身に着けていたことも影響していると思います。会社によって業務内容ややり方は異なりますが、今までの経験を活かしながら新しいことを学ぶという姿勢で、長く今の仕事を続けていけるよう日々取り組んでいます。

 また、元々は人に助けを求めるのが苦手だったのですが、伝えないと周りも助けられないということを感じるようになりました。細かく伝える必要はありませんが、必要な時に助けてと言えるようにしたいと思います。

 体調が悪くなって仕事を辞めた時は、正直、もう就職は難しいと思ったこともありました。でも、体に無理のない範囲で挑戦し、自信をつけていくことで、5年半ほどかけて正社員に戻ることができました。
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