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自分のストレス状態 知って早く対処する~大人も知りたい保健理科 新㉗

 心の教育については、学校でも学びます。小学高学年の保健の教科書で取り上げられ、さらに中学でも高校でも学習し、ストレスの定義やその対処方法といったことも教わります。
 ある教科書でストレスとは、「環境の変化や疲労、人間関係の葛藤など、さまざまなできごとや周りからの刺激によって心と身体に負担がかかった状態」と書かれています。「ストレスを感じるのは自然なこと」、「精神的に成長するためにも、張りのある生活をおくるためにも適度なストレスは必要」、「ストレスの受け方には個人差がある」などの記述もあります。
 ストレスは、仕事の量が多いとか、人間関係がうまくいかないといった事柄が原因になっていることが多く、どうもマイナスのイメージがついているようです。しかし、それだけではありません。教科書の記述通り、「刺激によって心と身体に負担がかかった状態」なので、その刺激には色々なものが当てはまります。
 時には、進学、結婚、転居、昇進といったおめでたいことも含まれます。心が弾んでいて、自分では全くストレスと感じていなかったとしても、身体は新しい環境に対応しなければならず、何らかの負担になっているのです。また、冬の寒さといった気温の変化ですら、ストレスの原因です。
 つまり、生きている以上、心も身体も絶えず刺激を受け続けていることになります。大袈裟な言い方ですが、身の周りはストレスの原因だらけと言ってしまってもよいでしょう。ただ、その刺激に対して個々の受け取り方が全く異なるため、その人にとって対処できる適度なストレスであれば人生が豊かになりますが、限度を超えていると、心や身体に悪影響になってしまうのです。

命を落とさない

 中学理科では、外界からの刺激に対する行動についても学びます。そこでは、感覚器官や運動器官、神経といったことを学習し、刺激に対して身体が何とか順応しようとすることを教わります。

 しかし、この順応には限界がありますので、刺激が大き過ぎたり長く継続したりすると、身体は危険信号を出します。この時、たくさんの仕事をこなすことが当たり前だと思って頑張り過ぎてしまう人は、自分のストレスの状態を低く見てしまい、少々の血圧の変動や肩こりや腰痛があっても、さらに頑張らなくてはと気合を入れてしまうことがあります。身体にとっては相当のストレスになりますから、やがて胃や心臓といった臓器にも違和感が生じるようになり、ある時突然、心臓や脳に血液が流れなくなり倒れてしまうことになりかねません。

 今回ご紹介する本のタイトルに「キラーストレス」という言葉があります。正式な医学用語ではありませんが、ストレスが、命を奪う病の原因へと変わっていくことを示唆しています。この本には、ライフイベントのストレスチェックもついていますので、こちらのチェックも行ってみると、より自分のストレスの状態を知ることができるでしょう。

 心と身体は関係しています。自分のストレスの状態を正しく知ろうと意識することが、自分の命を守ることに繋がるのです。

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