一病~リウマチ~息災徒然ノート30

投稿者: 真木魔愛 | 投稿日時: 2007年09月19日 21:50

生物学的製剤の登場4

** 最終回 **

生きていて良かったと何度も思えた夢のお薬、
生物学的製剤エンブレルですが、
副作用や、いつか効かなくなる不安や、
いつまで注射を打ち続けるのか
経済的な心配もあります。

でも、たとえリウマチが完治しなくても、
病気を忘れる時間は、
人生の質を高め、

そして、近い将来、

リウマチは治る時代になる

と確信します。

現在、
私は、依然として重いものは持てません。

根気がなくなったと感じるし、
疲れやすいです、
徹夜なんて論外です。

もたついたり、動作が遅々として、
周りの人を苛立たせているかもしれません。

数時間立ち続けると、
足が棒のようになって腫れるし、
少し無理をすると、
倦怠感が襲います。

目も乾きやすく、
パソコンの字が見づらいこともあります。


この情けない老いぼれ体たらくが、
リウマチのためなのか、
それとも加齢なのか
あるいは更年期の前触れなのか、

それは考えてもきりがない、
みながそうであるように、
引き受けるのは自分しかいません。

それよりも、
今の自分が、緩やかな時間の流れの中で
多くの人の寛容の精神に支えられてきたから
存在するのだということを忘れずに、

人はそれぞれ、抱える問題も違って、
完璧な人生なんてありえないのだから、
自分にできることを見つめながら、
補い合い、
支えあっていけたらいいなと思います。

長い月日をかけて、
リウマチが私に教えてくれたことです。


定収入ある仕事を失った毎日に
自分の力量や資質の欠落だと、
劣等感に苛まれた時期もありました。

失望を重ね、傷つき、
たとえようもなく深い寂寥と焦りを
感じたこともありました。


私にとって仕事とは、
『生きていくため、
社会の中で役割分担を果たすこと』、

何をするかよりも
どんな気持ちで向き合うか、
『できない小さなことに対して、
できる方法を考えて実行すること』、
だったはず、です。

それは、
今までと状況や形態は違っても、
これからも取り組んでいけることです。


豊かな人生が、
生きていて良かったと思う瞬間を
積み重ねる作業であるならば、
間違いなくリウマチは私に
豊かな人生のきっかけを
沢山贈ってくれました。


残された時間も、
ささやかな楽しみに
幸せを感じる人生であればいいなと
念じながら、
この連載を終わります。

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途中、何度も厭になって、
中断しそうになりながら、
コメントやメールの励ましのおかげで、
ありのまま正直に
自分の気持ちと向き合おうと思いなおし、
何とか最後までたどりつきました。


駄文にお付き合い、
読んでくださった方に
厚く御礼申し上げます。

ありがとうございました。

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コメント

真木先生
素晴らしかったと、ただただ感激の一語です。良く頑張って生きて来られたと心よりご祝福致します。
長い人生です。仏陀釈尊ご自身もこの世は苦であると、達観され、衆生救済に生涯を捧げられました。
この文章が記載されるかどうか、理解致しかねますが、何せ人の褌で相撲を取らせて頂く身故、文句は言えません。
ご立派な体験談、多くの人にきっと感動をお与えになることを確信致しております。
これからも健康には十二分注意を払われ、明るい毎日をクリエイティブ下さる事を心より願っております。


>m.n様
繰り返しになりますが
当方が検閲をしているかのような
言いがかりはいい加減にやめてください。

川口様
何か誤解をなさられておられますね、言いがかりでは無く、感じた事を素直に記載しているだけの事です。
それを言いがかりとお取りになられるのはご自由ですが。
これからも感じたことは率直に記させて頂く所存でおります。
悪しからず。

せっかくのコメント欄に
不快なことを書いて申し訳ありません。

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まで、ご連絡ください。

真木様

勇気をもって最後まで書いたこと、感謝です。
少しリウマチのことが理解できるようになりました。
これからつきあっていけそうです。

小生のようなものがコメントすべきでなかったようですが、元来鈍感なもので悪しからず、ただ、最後に真木さんに一言お礼が述べたく書きました。ありがとうございました。
これからも御体大切に、ご活躍を祈ります。

真木様
連載、お疲れ様でした。
リウマチと闘い、受け入れ、向き合う過程で、病気だけではない様々な葛藤があったのですね。
それを乗り越えたからこそ、現在の素敵な真木さん(お会いしたことはありませんが、ブログから伝わってきます!)があるのでしょうね。
これからもお体はお大事にしつつ、ますますご活躍ください!!
同じように自分の病気について連載した私は、あれをきっかけに治ってもなお病気にとらわれていた自分から開放された気がします。
文章にすることで気持ちを整理できたのでしょうね。
真木さんも連載したことによってきっと何かが良いほうに変わっているはず・・・。

みなさま、コメントをありがとうございます。

粋がって現実を客観視しようと思い返してみたものの、
そこいらじゅうの人たちに迷惑をかけながら、
いい加減な言い訳でその場をしのぎ、
振り返った自分の生き様と、書きたいことのツジツマが、かみあわないことに悶々としていました。

でも今は、
森まどか様がおっしゃるように、
何かふっきれて、
命の果ての薄明かりがうっすらと見えてきたような、
そんな思いでおります。
暗闇の中の薄明かりは、私にとって大きな救いになる気がします。

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