新型インフルワクチン 議論そのものを公開 政務官ヒヤリング コメント欄

投稿者: 川口恭 | 投稿日時: 2009年10月20日 03:40

 19日晩に急遽開催された新型インフルエンザワクチン接種に関する緊急ヒヤリングは、大変に白熱して面白かった。しかし終了後の記者たちの顔を見ていると、金曜日の専門家会議について旧来型取材の常識に則って記事を書き、結果的に"誤報"とされて面白くなかったらしい。無理に要約しようとするから間違えるので、当方はあんまり要約しない。(川口恭)

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コメント

>金曜日の結果、概要を1枚紙でいただいたが、
>資料には入っていないのか。実は金曜日の夜、
>大臣と臨時国会に提出する法案のことで協議していた時に
>そこに提示された紙には臨床試験の分析結果と
>今後の方針が書かれていた

足立政務官は専門家会議には出席されておられなかったのですか。

臨時国会とインフルエンザでは、前者の方が優先順位が高いと判断されたのであれば、それはそれで構いませんが、後になって「話が違う」というのはいかがなものでしょうか。

結果論で言えば、最初から出席されるべきだったでしょうし、そうであれば無用な混乱を招かずに済んだのではないでしょうか。

今回の混乱を巻き起こした第一の責任者は、足立政務官だと思います。

無用な混乱を引き起こしたのは厚生労働省とメディアと思います。

どういったプロセス・議論・メンバーでワクチン政策を決定するのかを公開するべきです
まず金曜日の議論+出席者名も公開するように足立政務官は厚生労働官僚に指示するべきです。
足立政務官の意見によって内容を変更するのは基本的な間違いですが
上記のプロセスが公開されてない以上、今回の混乱の責任は金曜日の会議を主催した厚生労働省+出席メンバーまたその決定をそのまま流したマスメディアにあると思います。

それにしても、尾〇、岡〇の2名の発言には曲学阿世の徒としてのいやらしさを感じますね。特に尾〇は最低でしょう。足立政務官は、この2名をはずして、真の専門家達を入れ替えるべきでしょう。

 H5N1が人感染を初めて外国では大騒ぎになっている中、国内マスコミも、政治家も官僚も、各医学会も全くといっていいほど動きが鈍かった日本。
 やっとマスコミが動き、とぼけた官僚の対策に政治の手が入って少し安堵したものの、H1N1の人感染で問題が多数噴きだし、大本営的政策と発表を繰り返す日本はなんと後進国なのかと思ったことか。
 いままで失望を繰り返してきた日々は長く感じられました。
 ここに来て、この記事を見て、政策の中心に日本の第一人者の意見が反映され、それが周知される現実を見ました。
 今後も多々問題は有ると思いますが、やっと現場は心強い後方支援を得た気がします。
 論理的政策と立案過程の開示に踏み切った民主党政権と、タイムリーに多大な苦労で記事にしてくださった川口恭氏に心から感謝いたします

固唾を飲んで 動向を見守っています。

そもそも妊婦といっても 初期、中期、後期といろいろいます。
初期はつわり⇒吐きまくりで弱っているし、中期はまあまあ安定、
後期になると横隔膜が上がり、鉄欠貧も加わり、動悸、息切れが
半端じゃありません。

私は死亡者の多い、後期妊婦&内科の医師ですが
抗体チェックくらい協力します。

ただ、個人的には。。。
この地域は大流行してるので、外来にも患者さんが
結構やってくるのですが(こどもの学校はすでに他学年閉鎖)
こういう環境で 来月末出産で はたして接種することに
意味があるのかないのかよくわかりません。

>京都の小児科医さん
>今回の混乱の責任は金曜日の会議を主催した厚生労働省+
>出席メンバー

民主党の言う「政治主導」が看板倒れで、実態は「官僚主導」というのであれば、仰るとおりでしょうね。

その場合、厚生労働省の政務三役は職を辞し、民主党政権は解散するべきだと思いますが。


>上記のプロセスが公開されてない以上

プロセスを公開させるか、公開させないかの判断権は民主党が握っています。「政治主導」を名乗る以上、民主党は全ての結果責任を負っていると思います。

このロハスの記事は精度が低いです。ミスリードしている。
結局、マスメディアとあまりかわらない。
ファクトとディスカッションが混乱しており、
さらに感情まで紛れ込ませている。悪質。

おそらくこの記事は
「素人同然の医師と、医系技官が牛耳っている日本の新型インフルエンザ対策に、
 真の専門家の方々が切り込みをいれる」
という論調を作りたいように思われる。

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引用:楽園はこちら側(岩田健太郎先生のブログ)の一般の方のコメント
 http://georgebest1969.cocolog-nifty.com/blog/2009/10/post-f939.html#comments
 "次がこの人。卒業後しばらくは離島で臨床に従事していたようだが、
  その後は役人になって、それから国の金でWHOに行っていて臨床には一切タッチし
 ていない。何のことはない、この人も役人だ。"
 この様な、素人同然の方が新型インフルエンザの対策に関わっていて良いのだろうか。 
この国は本当に大丈夫なのだろうかと思いました。

このエントリーを読んで、自分の間違いに気が付きました。
>学生時代にほとんどあこがれのヒーローだった
>尾身先生たちと対立構造を築くことが本意なのでは
>ありません
尾身先生も、感染症に関する「真の専門家」であり、今回、話題に上っていることは、専門家同士の意見の相違であり、専門家同士の議論なのですね。



今回の問題は科学者の議論において、どこまで純粋な科学の議論をするか、
それを政策に落とし込むときにはどのような態度を科学者がとるべきかです。

16日の段階では尾身先生をはじめ、そのときの科学者は科学的議論の後、
多少科学的な精緻さには目をつぶっても、
シンプルな政策として1回うちにすべしと提言したわけです。
(尾身先生は科学者としてむしろ政策を提言するまでが責任と考えておられるのでしょう)

このことについて、足立政務官は医学者でもらっしゃるので、
科学的な精緻さに疑義をもたれた。
そこで、もう一度改めて純粋な科学的議論をするために、
19日の意見交換会をした。
その際に、岩田健太郎先生は特に純粋な科学者としての議論をされており、
このことはご自身のブログにも書かれている。
どこにも、「切り込みをいれる」などのニュアンスなど存在しない。
尾身先生に対しても敬意を払いながら議論をしている。
(一方、岩田先生は科学者でもあり、臨床家としてのプライドが強い。
科学者は純粋な科学的議論をつくしそのまま公開し、政策として書き下さなくても、
臨床家のプライドをかけてそれを読み解き、地域や患者に適応すべしという立場のようです)

立ち位置の違いはともかく、19日の意見交換会は純粋な科学的議論の場であり、
当事者もそれを自覚しているのに、あえて無視して編集者の意図で
御用学者VS新進気鋭の本物の科学者 のようにミスリードをさせているとしたら、
ロハスもしょせん、大新聞や東京スポーツ程度のメディアであることを自認すべきだ。
医学や医療のことを理解しているふりをするのはやめていただきたい。

なんにせよ科学的な議論は尽くしたのだから後は、完全に政治の問題になっています。

16日の科学者の提案した政策に政治が乗れば、メリットとしては迅速かつ簡潔な政策になったはずです。
しかし、デメリットとしては議論の内容がわかりづらくエビデンスに詳しい科学者には突っ込みを入れられます。
今回は、16日の科学者の提案した政策に政治が乗らず、さらに科学的な精緻さを求めました。
その結果、議論の中身は明らかになりました。メリットとしては科学者を始め医療者の突っ込みは減ります。
しかし一般の国民からしてみればあまりそのような議論の中身には関心がありません。
さらにデメリットしては、結局政策に関しては手順が複雑でわかりづらくなりました。
今日テレビを見ていて、結局、成人は何回打ちになったかを理解できたでしょうか。
僕と妻はよくわかりませんでした。

基本的には近代の民主主義において公開された透明な議論は原則でしょう。
しかし、このような危機管理においては場合によってはトレードオフの関係にもなり得ます。
為政者としてはその辺のバランスをとって最大幸福を得られるようにすべきです。

自分は医療者ですから、今回の足立政務官の問題意識はよく理解できますし、
19日の議論はわかりやすく科学的な問題点に関しては納得いたしました。
しかし、日本人の多くは医療者ではないわけで、
その日本人全体のための施策として、このような混乱を見せてまでやるべき議論だったかどうかはよくわかりません。

なんにせよ、このロハスというメディアが今回の一件を
「素人同然の医師と、医系技官が牛耳っている日本の新型インフルエンザ対策に、
 真の専門家の方々が切り込みをいれる」
という勝手に矮小化した解釈し、ミスリード(洗脳)するのであれば、
このロハスというメディアは医療者のみならず日本国民のリテラシー能力をず
いぶん甘く見ており、馬鹿にしているとしか僕には思えません。
そんなちんけなメディアであることを僕は医療者としては期待しておりません。
いつからこんな色のついてしまったメディアに成り下がったのでしょうか。
しょせんイデオロギーでしかものをとらえられない、マスコミの悪臭が漂いはじめているのでしょうか。
とにかく、猛省を期待したい。

しま様
>プロセスを公開させるか、公開させないかの判断権は民主党が握っています。「政治主導」を名乗る以上、民主党は全ての結果責任を負っていると思います。

このあたりはすこし異論があります。 判断権は厚生労働大臣(チームなら+副大臣+政務官)にあるのではないでしょうか

この話をそこまで拡大して論ずる意味が不明です。

>とおりすがり様
官僚たるもの、一次情報とそれ以外の区別位、知ってますよね。
官僚の心構えを説くくらいだもんねえ。

(以下引用)

>村重氏が厚生労働省に入ったのは、
>現場感覚からズレた医療政策が生み出されるメカニズムを
>内部から探るためだったらしい。

公務員として給料もらいながら取材活動していたのでしょうか。
そこまで問題意識があるなら、
現場感覚からズレていない医療政策を生み出せばいいのに。
結局、評論家感覚で仕事をする人なのでしょうか。
ちょっとがっかりです。
投稿者:しょうもない医師 | 2009年10月07日 04:40 | 110.93.3.227

足立議員の活躍で、民主党はプラスポイントだと思う。

日本の最悪のシステムとして、お役所と記者クラブ問題がある。厚労省(等)の場合、これに御用学者問題が加わる。まさにこういう悪習を潰して欲しくて国民は民主党を選択したのだ。
今回足立政務官を無視する形で、厚労省が突っ走った。そこに待ったをかけた。やり直させた。公開にした。
素晴らしいじゃないですか。
ミスター年金が医療に弱い部分をカバーして余りあると思う。

この記事は医療従事者のみならず、全国民必見だと思う。
ほとんどが操作誘導の余地の無い、実際おこなわれた議論の羅列でありながら、何がおこっていたかが容易に読み取れる。この記事を批判するものがいるとすれば、この議論自体を知ってもらいたくない人間であろう。

私も、通りすがりさんのコメントに強く共感します。どうも、コメント欄を拝見していると偏ったレッテル貼りが目立つような気がします。限られた情報でレッテルを貼るというのは、それこそバイアスを考慮しない科学的ではない姿勢と考えますが・・・。

あえて、厳しく言えば、
一回打ちに出来れば、ワクチン不足の事態を免れ、これまでの(自民党政権下の厚労行政)ワクチン行政の遅れの責任を問われずに済むと考える●厚労官僚と、官僚からのリークを取材源として優先する●特権記者達による官僚擁護と、審議会人事における官僚の既得権によって「認定」されていた●「専門家」の
三者(役人、記者、「専門家」)のフライングミス
が明らかにされた貴重な公開資料と言えるのではないでしょうか?

足立政務官や緊急ヒアリングに集まった医師達が時間との戦いの中で国民を守ることを第一義に考えている様子が伺えます。それに比べて、パイロットスタディの仕組みを示唆してみなさいと、自分では、政務官にアドバイスすら出来ない血液対策課長。

それからロハスさんの貴重な一連の記事に感謝いたします。

WHOがインフルエンザワクチン接種に関する専門家会議の結果を公表しましたね。
http://www.who.int/csr/disease/swineflu/notes/briefing_20091030/en/index.html
成人については、"Single dose recommended”ということのようです。

「最新のデータでは新規患者の90%が未成年だった。大阪大の岸本忠三・元学長(免疫学)は、「子どもと大人の発症率の差は行動の違いだけで説明がつかない。過去に類似したウイルスに感染したことが影響している可能性が高い」と指摘する。・・・」
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20090425-436828/news/20091022-OYT1T00653.htm
これは10月22日のYOMIURI ONLINEの記事の抜粋です。
「20歳から50歳までは新型ワクチン1回打ち」にするのはある程度根拠が得られつつあるとしても、だからといって2回打ちを「13歳以下」に限定したところが決定的におかしい。「13歳」はどこから出てきたのですか。14歳から19歳までの感染者数は圧倒的に多く、免疫がない可能性が高い。この年齢層を1回打ちにするのは非常に危険。小児科学会も緊急提言を行っている(18歳で線を引いているが・・)。

以下は付録:
尾身氏の決定が医学的判断ではなくて、政治的判断として是認する意見は全くおかしい。医者(専門家)としての所見を聞かれているのだから。政治的判断を下すのは政治家がすることです。

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