水に落ちた犬

投稿者: 川口恭 | 投稿日時: 2006年09月06日 12:46

今朝の朝日新聞社説を読んで「おいおい」と言いたくなった。
水に落ちた犬は容赦なく叩く、のがマスコミと言えども
あまりにも天に唾しすぎでないか。


このくだりだ。

 

かつて本紙のコラム「天声人語」は、産廃処分場の計画をめぐって県の姿勢を批判し、「岐阜県と梶原知事は、民主主義を勉強し直した方がいい」と書いた。
 梶原氏と県庁、職員組合は激しく抗議したが、その後、裏金を職員組合に移して隠すことが始まった。今から思えばやはりあの時、勉強し直す必要があった。

岐阜県の裏金問題に関しては既に一度書いた
かくもトンデモない話を見過ごしてきたという意味で
(自分も含め)マスコミにだって責任はあると思う。
社説からは、その反省のかけらも感じられない。


が、まあ、ここまでは
マスコミなんてそんなもんだ、という範囲かもしれない。


ただし上記のくだりについては、あんまりだ。


少し説明が必要と思う。


私が岐阜から東京に転勤した直後
問題の天声人語が出て
それに腹を立てた当時の梶原岐阜県知事は
県庁や県の出先機関などで朝日新聞の不買をしたのだった。
それに対して当初、社会部の記者などが
「思い知らせてやる」と知事の身辺を探りまわった。
私のところにも
「知事を飛ばせるネタはないのか」と電話がかかってきた。
「思い当たらない」と答え
「ネタの一つや二つ掴んでおけ!」と叱責された記憶がある。
結局のところ有効打を放てないまま膠着状態になって
条件はどうだか知らないけれど「手打ちをした」、と聞いている。


その後、梶原知事は全国知事会の会長を務めたりしたので
朝日新聞紙面にも頻繁に登場している。
表面上は友好関係にあったはずだ。


相手が反論できないのをいいことに
「手打ちした話」を蒸し返すというのはあんまりでないか
こう思うわけである。

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コメント

社説を読んで、「身から出た錆」だと感じる人は皆無に近いのでしょうね。(勿論私もこのブログを読まなければ・・です)