一病~リウマチ~息災徒然ノート8 |
|
投稿者: 真木魔愛 | 投稿日時: 2007年08月14日 22:34 |
最初の入院5
入院から一週間が過ぎた頃、
私の肝機能値は
徐々に下がりはじめました。
この間に、
私の肝炎はA型、
つまりウイルス性急性肝炎だと判明したのですが、
リウマチグループの医師団は、
回診の度に、
「数ヶ月前に遡って、口に入れた生ものを詳しく思い出してください」
「特に生牡蠣を食べませんでしたか」
「外国人と接触を持ちませんでしたか」
「東南アジア方面へ出張した職場の人はいませんか?
そのような人と同じカップや箸を使って食事をしませんでしたか」
など
細かく質問されました。
“生もの”
といっても、
果物や野菜、お造りの類までは、
正確に記憶できていませんでしたが、
どの質問にも該当する答えはありませんでした。
先生方は、
リウマチ薬として承認前のMTXと肝炎の因果関係を否定する
決定的事実を追究しておきたかったのだろうと思います。
私にとっては、
肝炎の原因よりも
入院直後から全てリウマチ薬は服用中止していたので、
MTXの残存効果が切れれば、
いつ痛くなるのか、
それが何よりの気がかりでした。
毎朝目覚めると、ベッドの中で、
グーとパーを繰り返し、手の関節の動きや痛みを確認したり、
腕や膝を上げたり曲げたりしましたが、
不思議なことに薬を止めても入院中、
リウマチは痛くなりませんでした。
久野先生は朝8時前から夜9時過ぎまで、
日に何度も回診してくださいました。
それは、外病院に当直のアルバイトに行った翌朝も、
土曜も日曜も同じでした。
「体力勝負の毎日ですよ」
と笑いながら、
肝機能値やCRP(炎症反応)を示すグラフを作成し、
図書館で海外の文献からMTX服用患者の肝炎発症例を調べたりして、
その結果を熱心に説明してくださいました。
勤務医の激務ぶりを目の辺りにした入院生活でもありました。
二週間目には、
母が届けてくれるお粥や、好物のかぼちゃの煮物や大根とにんじんのナマスなど、
少しずつベッドに座って食事ができるようになりました。
肝機能値が1000を切り
微熱も取れた頃、
念願の洗髪の許可が出ました。
ストレッチャーに乗って横になったままの姿勢で
看護師さんに髪の毛を二度洗ってもらったとき、
本当に気持ちよくて生き返った気分に浸りました。
<<前の記事:続虚報 史跡今昔(と思ったけど…):次の記事>>
コメント
リウマチでは死なない、という信念が覆されます。
もっと知識をえて、自分の病に向き合おうという気持ちになります。
ご多忙中、ご苦労とお察ししますが引き続きよろしく願います。
>リウマチ患者様
コメントをありがとうございます。
確かにリウマチが、直接生命にかかわることは稀かもしれません。でも、一病あることは侮れず、効果が高い薬ほど、副作用に慎重にならないといけないと、痛い目にあって深く反省する繰り返しの年月でした。