医療費と教育予算 |
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投稿者: 川口恭 | 投稿日時: 2008年05月18日 09:00 |
14日のビジョン会議で、矢崎義雄国立病院機構理事長から
医師不足解消のための医師養成数増にもスキルミックスにも
教育費の大幅な増額が必要だとの指摘がなされた。
その関連というか、13日の新聞に面白い記事が載っていた。
教育関連予算:教育費増額要求に反論 財務省「欧米とそん色ない」
渡海紀三朗文部科学相や自民党の文教族議員が、教育関連予算の対国内総生産(GDP)比を大幅に引き上げるよう政府に働きかけていることに対して、財務省は12日、欧米各国などの詳細なデータを盛り込んだ反論書を公表した。この中で、財務省は「少子化が進む日本とそうでない他の国のGDP比を単純に比べても意味は無い」と主張。その上で「生徒1人当たりの教育費で見ると、日本は主要先進国とそん色なく、数値目標を掲げるなら、予算の投入量ではなく、教育による成果にこそ適用すべきだ」と、「教育予算のバラまき」を強くけん制した。
教育予算の拡充は、政府が今後5~10年の方策を示す「教育振興基本計画」作りの焦点。文教族は財政再建がハードルとなり、計画に予算拡充の数値目標が盛り込まれずにいることから、4月下旬以降、巻き返しを開始。渡海文科相も9日、「現在GDP比3・5%の教育費を今後10年間で経済協力開発機構(OECD)諸国平均の5・0%へ引き上げるべきだ」とぶち上げた。
これに対し、財務省は反論書で「1人当たり教育費」を算出すれば、先進国中で米国に次いで2番目の公的教育支出国になると指摘。「欧米のように、教育でどんな子どもを育てるのか、学力向上や規範意識など成果にこそ数値目標を設けるべきだ」と訴えた。
5・0%目標に必要な財源7兆4000億円の手当ても「全く考えられていない」と批判した。【清水憲司】
毎日新聞 2008年5月13日 東京朝刊
いいのかなあ。財務省。
確かに無駄遣いは良くないに決まっているんだけど
増額要求を突っぱねるために「1人当たり」なんて指標を持ち出して
いいのかなあ。
そんなこと言ったら、医療費はどうなっちゃうの?
それから、文教族議員がこんなに頑張っているのに
厚生族議員は何やってんの? とも思う。
コメント
世界の公教育を比較するときには、OECDなどの国際機関は対GDP費を指標にしています。
国家予算のシステムが国によって異なるから、国家予算で較べることができないからです。
日本で言えば、財務省は一般会計からの教育費を出していますが、日本には一般会計よりもずっと多額の特別会計があり、一般会計+特別会計のトータルの国家予算で見た場合の公教育費で較べなければ意味ないです。
財務省のやり方は詭弁であり、OECDなどの国際機関が何故、対GDP費で見た場合の支出を指標としているのかデータのmethodologyを見れば答えは明確です。
医療費の国家からの支出も、WHOやOECDは対GDP費で較べています。
日本の財務省だけが、国際的指標からかけ離れた指標で、屁理屈を続けているのです。
頭、悪いんですよ。
続けて。
>厚生族議員は何やってんの? とも思う。
一応、なんかやってるみたいですね。
後期高齢者制度見直しとか、そんな感じで。
厚生省自体が、日本の医師数や内訳自体を把握できてないでしょう。
EU(欧州連合)のデータを見ると、licensed physician(医師資格登録者)とpracticing physician(実際に働いている医者)をそれぞれ別個にデータ発表しています。
しかも診療分野別の専門医登録を個々の医師が保健省に申請しなければならないから、どの分野の医師がどれくらいいるか、国が把握している。
厚生省じゃ、とっくに死んでる医者も医籍登録抹消されずに、生きてる医者扱いされてるくらい、現実のデータ収集に不熱心。
ましてフルタイム勤務、パートタイム勤務、引退医師、休業医師、ぜーーんぶ医者数にカウントされてる。まして診療分野別の医師数なんて、臨床系学会の専門医資格者数や学会会員でしか知ることができない。
それとて、引退、休業、フルタイム、パートタイムの区別がわからない。
これじゃ、どれだけ医者が足らなくて必要なのはどれくらい、なんて絶対にわからんでしょう。
正しい医師の配置計画なんて、無理無理。
続けて。
>厚生族議員は何やってんの? とも思う。
川口さまがご存知ないこと、わたしも知りません(笑)。
一応、なんかやってるみたいですね。
後期高齢者制度見直しとか、そんな感じで。
そもその厚生省自体が、日本の医師数や内訳を正確に把握できてないでしょう。
EU(欧州連合)のデータを見ると、licensed physician(医師資格登録者)とpracticing physician(実際に働いている医者)をそれぞれ別個にデータ発表しています。
しかも診療分野別の専門医登録を個々の医師が保健省に申請しなければならないから、どの分野の医師がどれくらいいるか、国が把握している。
厚生省じゃ、とっくに死んでる医者も医籍登録抹消されずに、生きてる医者扱いされてるくらい、現実のデータ収集に不熱心。
ましてフルタイム勤務、パートタイム勤務、引退医師、休業医師、ぜーーんぶ医者数にカウントされてる。診療分野別の医師数なんて、臨床系学会の専門医資格者数や学会会員でしか知ることができない。
それとて、引退、休業、フルタイム、パートタイムの区別がわからない。
これじゃ、どれだけ医者が足らなくて必要なのはどれくらい、なんて絶対にわからんでしょう。
正しい医師の配置計画なんて、無理無理。