情報は、律速を変えるか

投稿者: 川口恭 | 投稿日時: 2008年07月23日 18:37

『ロハス・メディカル』を始めて間もなく3年。
着々と壊れていく医療提供体制を前に
無力感に苛まれつつ
何か他にできることはないかと、この1カ月ほど考えております。


というのも、私は医療者ではなく、情報を取り扱う者です。
情報発信によって、世の人々の行動変容を起こすんだ、と思ってきましたが
あまりに無力であることに加えて
たとえ力を持ったとしてもsustainableでないという
(行動変容が起きたら、こちらにも資源が回ってきて、また行動変容を促してという
 正のフィードバックが起きるシステム設計をしていない)
本質的な問題に気づいてしまいました。


情報によって行動変容を起こすという目標設定がおかしかったのかもしれません。
気づくのに3年もかかったのはアホですが。


資源の流れの滞りそのものに働きかけ
そこから自らの行動資源も得る
そんな視点で何か考えないといけないのかなと漠然と思うようになりました。


で、いったい何がどこで滞っているのか、いないのか。
それはどうやれば解消できるのか。
情報にそれが果たせるのか。。。


最近、医療関係のビジネスを手掛ける方々と立て続けにお話をする機会があり
でも何かがピンと来なくて、頭の中が混沌としています。

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コメント

僕には出版のことも、社会への働きかけのこともわかりません。

でも川口さんがやってきたことは決して無力ではなく、かなりの数の患者とかなりの数の医療者には伝わっていると思います。
少なくとも僕はロハス・メディカルを読んで力づけられている一人です。

及ばずながら応援しております。

>神田橋先生
ありがたいお言葉恐れ入ります。
近い将来の恐慌に備えて
ロハス・メディカルの基盤を急いで強化する必要があると思っているのですが
なかなかうまい方法が見つからずにいます。

 印刷物というのは、電子情報と違って修正が困難で、関係者に強いコミットメントを迫られるという特徴を持ちます。

 電子情報のフットワークの軽さは更新を容易にしますが、その代償として、情報のタイムスタンプやその時点での信頼性に一定の留保を常に残します。

 また、電子情報は誰でも発信可能であるが故に、その信頼性の評価が非常に困難です。

 ネット上の情報に比してのロハス・メディカルの長所は、そのコミットメントの強さと情報の堅牢さにあると考えています。

 何らかの形でバックナンバーの記事の二次利用(執筆陣の同意が必要ですが…)を収入源にするとか、如何ですか。

 また、マスコミ関係者で医療関係者に多くの知己のいる人は珍しくはありませんが、川口さんほどに多くの現場の(エラくない)医療従事者と話をしてきた人もいないかと思います。

 川口さんは、現場にmultidisciplinary networkを作り上げてきていらして、今、そのキーパーソンです。

 しかも、川口さんは知らなくても、ロハス・メディカルの表紙は知っているという医療関係者はさらに多いのです。

 これまで、川口さんの仕事の中心は、医療の情報をマスメディアに乗せることにありましたが、今後は、医療従事者の間での情報の媒介の仕事もできるように思います。

>中村利仁先生
ありがとうございます。
ない知恵を絞って考えます。

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