政権交代で、在宅医療はどうなる? コメント欄

投稿者: 新井裕充 | 投稿日時: 2009年09月08日 17:37

 「何をもって在宅医療が進んでいると評価するのか、にわかに答えかねる」─。厚生労働省の担当者は、「これまでの政策は(民主党に)ご理解いただけているとは思うが......」と言葉を濁す。(新井裕充)

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コメント

在宅医療は入院医療の代替えではあってはならない

在宅医療がいかにあるべきかをもう少しよく考えてほしいものです。在宅医療はこれまでの医療と本質的に違うものであることを認識しないから在宅医療が崩壊しつつあることに気付いてほしいものです。

在宅医療の本質は予防医学です。自分で外来受診できないから往診するのではなく、家庭で生きていくことを支援するために訪問診療するのです。請われて臨時に患者宅へ出向く往診と、計画的に訪問して在宅療養を支障なく進めていくための全身管理を行う訪問診療とは、本質的に異なります。臨時の往診を少なくするためには患者・家族の生活を継続するために必要なアドバイスを行い、合併症の発生を計画的に抑えていかなければなりません。予防医学についての十分な知識(がんの予防などではなく生活防衛のための予防医学です)を必要としますので、病院医師や診療所外来医師とは全然異なる専門性が必要です。予防をベースにしているため、本質的に総医療費は抑制されますが、その効果は現在の厚労省が行っている統計調査では測定できません。国民総医療費でみることも現在は在宅の数が少なすぎて測定できません。でもサンプル調査では明らかです。
 在宅医療の浸透を24時間の届け出で判断することは全く間違っています。実態を伴わない届け出が多すぎます。届け出診療所で請求しているところの割合、対象患者の救急車出動要請率をみれば明らかです。「にわか」どころか、今のままでは何年たっても判断できないでしょう。

 評価指標なんて、現場に出てみればいくらでも思いつきます。多施設で比較することに意味があるかどうかは、集めた数字を持って現場に出てみればすぐわかります。

 部屋に籠もって机にかじりついていてもわかりませんし、暇を持て余した人がやってくるのを待っていても意味ある情報は取れません。

 何を嘆けばいいのかわからないのでは、自分たちの力で事態を改善することはできないでしょう。

様々な医療制度の改革を行う事は分かるが、その理由を「医療費の削減」を第一目標に持って来てはいけないと思う。

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