妊婦もダイエットが流行り?!

投稿者: | 投稿日時: 2009年10月06日 10:11

妊婦として見逃せなかった昨日の報道が、

●新生児:早産死、世界で年100万人 出産高齢化や多胎妊娠一因--米団体が初分析
(毎日新聞 2009年10月5日)

です。


この記事を読んで、早産とあわせて超未熟児の問題について思い出しました。

ちなみに、私は実は上の子を出産したのが38週のときで、ぎりぎり「早産」には入らなかったのですが、今回も油断は出来ないと思っています(というか、前回は油断していました。里帰り出産予定でしたが、予定日1ヶ月前に実家に帰るのが通常のところ、電車で1時間という近さもあって2週間前になっても帰らずに前夜まで自宅で仕事をしていたのです。朝、破水し始めているのに気づき、電車で病院に行って入院となりました)。自分でもどうしてそんなに早まってしまったのか、よく分かっていなかったのですが、この記事を読むと、どうやら胎児の発育不良が早産につながるようです。そういえば上の子のとき、妊娠後期になって、胎盤の状態があまりよくないと医師に言われました。正直、生活のリズムが不規則なことも多く模範的妊婦とは言えなかったので、そうしたことが胎盤に負担をかけていたのかもしれません・・・。ちょっと反省です。


ただそれでも、上の子はお蔭様で無事に2690グラムで生まれてきました。しかし今、日本では、早産&未熟児(2500グラム以下)・超未熟児(1000グラム以下)で生まれてくる赤ちゃんが増えていると聞きます。その一因が、妊婦のダイエットにあるというのです。もちろん、ダイエットといっても、通常より体重を減らすわけではありません。ただ、雑誌やテレビで「きれいな妊婦さん」がどんどん取り上げられるようになり、一般の女性の中にも、医師の指示以上に体重制限をしてしまう「太りたくない」妊婦さんや、もともと痩せていて「太れない」妊婦さんが増えているそうです。

●未熟児の出産率上昇 女性の「痩せ願望」が原因
(J-CASTニュース 2009年4月12日)

【しかも、こうした「痩せ願望」の影響が、若い妊婦にも及んでいるという。日本助産師会の市川香織さんは、「たしかにここ数年、痩せた妊婦さんは増えており、問題となっています」と明かす。妊婦が痩せている場合、2500グラム未満の「低出生体重児」を出産するリスクが高くなるからだ。
実際、「低出生体重児」は増加傾向にある。厚生労働省発表の人口動態統計によると、1990年の全出生数に対する低出生体重児は6.3%だったが、2004年には9.4%に上昇しているのだ。
市川さんによると、もともとBMIが低い女性が多いからだという。そのため、妊婦となった後も体重が思うように増えず、早産して低体重の新生児を出産する可能性が高くなる。低体重の新生児は将来太りやすく、生活習慣病にもかかりやすいとも指摘されている。もはや、母親だけでなく次世代的な問題となっている。】


低体重の新生児は将来太りやすく生活習慣病にもかかりやすい、というのは聞き捨てなりません。また、低体重で生まれた場合、しばらく保育器の中で特別な管理体制をしいて様子を見守っていかねばなりません。国民医療費の増大につながる、といった冷静な見方もそうですが、何より赤ちゃんの体調が軌道に乗るまで、親は気が気ではありませんし、実際に合併症を伴うことも少なくなく、成長してからも親の心理的負担、経済的負担は続くといいます。記事の内容からすると、若い女性でも将来的に子どもを持ちたいと考えているなら、適切な食生活と体重管理が今から大事になってくるのですね。


なお、私くらいの時期の妊婦は、「1ヶ月に1kg増」が適切といわれています。(私の場合、つわりの間は細々と食べてはいたけれども、やはり通常より1kg以上痩せている状態が続いていました。しかし現在、つわりが治まって食欲がまた以前並みになってきたせいでリバウンドとも言える状態で、このままでは「1ヶ月1kg」どころではなく体重が増加していってしまいそうです。実際、上の子のときも1週間ないし2週間に1kg増えたこともあり、母子手帳に「体重注意」のハンコがいくつも押されてしまいました。)厚生労働省も、妊娠時の体重増制限により低体重児の出生数が増加しているのを危惧して、2006年2月に、「妊娠期における望ましい体重増加量」を発表しています。それによると、やせている人は9~12kg、ふつうの人は7~12kgとし、肥満の人は個別に対応するようにとなっています。


しかし、こうした指導は国によっても違ってくるようです。欧米人などはそもそも日本人より体格がいいので、適切な体重増加の基準も違ってきます。平均的な日本の妊婦さんより数キロ上乗せした体重増が通常とのこと。これは母体の体格だけでなく、胎児・新生児の平均体重も日本の赤ちゃんの1.2倍程度あるため、羊水その他の量も違ってくるからだそうです。30年以上前には欧米でも妊婦の太りすぎが問題となり、現在より厳しい体重制限を指導したことがあったようですが、そのせいで現在の日本のように低体重児が急増してしまい、見直しがおこなわれたとのことです。なお、韓国の友人も「どんどん太れといわれた」と言っていましたが、これもそういう事情を考慮してのことなのか、昔ながらの考えなのか、そのあたりはよく分かりませんでした。また、シンガポール人の友人は、1人目の子どものときは8kg増、2人目はなんと24kg増、そして1年前の3人目のときは10kg増だったそうです。そして2人目のときが、一番赤ちゃんは小さかったようです。


以上、あれこれ考えましたが、やはり体重は適度な増加が母体にとっても赤ちゃんにとっても大事ということですよね。ただし、体重管理がストレスになってしまうのもどうかと思います。あまり神経質にならず、バランスがよく、規則正しい食生活を送っていればいいのかな、と思います。ただ、それこそが今の私にとっては見直すべき点であり、課題です・・・。うーん、反省。

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