「良くなったら、どんどんどんどん医療費が上がってしまう」 コメント欄

投稿者: 新井裕充 | 投稿日時: 2009年10月09日 14:35

慢性疾患を抱える高齢者らが回復すると医療費が上がるという考えがある。診療報酬を審議する中医協の分科会で、「体力の悪い方がどんどんどんどん入院してきて、ある程度良くなったら、どんどんどんどん医療費が上がっていってしまう」という発言が飛び出した。(新井裕充)

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コメント

どうしてこんなに馬鹿な会議をしているのでしょうか。

タイトルの付け方がかなりきついので、「患者さんを治すよりもしんでいただいた方がよい」という趣旨なのかとハッとしましたが、バケツリレー入院のことだったので安心しました。

DPC病院以外の施設でバケツリレー入院を行っても「どんどん医療費が上がってしまう」ということはありえませんが、どういう計算をしているのでしょうか?問題の最も大きなところは総入院日数であることがなぜわからないのでしょうか。

経済だけでみると、投入した医療費と、その後その人が行う経済活動が見合っていれば何の問題もありません。非常にラフな計算ですが、例えば100万円の治療費がかかったとしたら、月10万円の生活費を費やすなら10カ月生きれば元が取れるという事になります。生活に10万円使うのであればだれかが10万円を稼げるという事です。

大病院=急性期病院か、急性期病院=大病院か
文中に二つの表現が出てきますが、本来これらは二つの集合を扱っていますので、イコールではなく、包含関係で論じるべきものです。(数学の講義ではありませんが)
世界的な標準からみると、急性期病院とは病態が急速に悪化しつつある方を診療することを主としている病院であり、荒っぽく言えば平均在院日数は10日以内です。甘く見積もっても14日以内です。言い換えれば日本には本当の急性期病院は病院の規模に関係なくほとんどありません。
厚労省が使っている平均在院日数17日という数字を使えば急性期病院がずいぶんたくさんあることになりますが、日本の医療制度の中で14日以下、10日以下という数字を達成するためには非常に大きな変革を要します。詳細は省きますが、外来収入と入院収入の割合が2対3を超えなければ14日以下は困難であり、1対2を超えなければ10日以下は困難です。外来に人員を割いていては急性期病院はあり得ないのです。この割合は紹介だけで運営している慢性期あるいは回復期病院でも大きく入院費に傾きますが、在院日数を組み合わせれば非常にきれいに急性期病院を定義できます。

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