情報の洪水 悪意か故意か 一つ一つ見極め必要 がんセンターシンポ コメント欄

投稿者: 川口恭 | 投稿日時: 2009年10月14日 12:26

 13日夜に国立がんセンター中央病院で開かれた『院長主催講演会●新型インフルエンザとがん患者―ワクチン問題を考える●』の模様をご報告する。木村盛世検疫官と高畑紀一・細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会事務局長の2人が講演した後、鈴木寛・文部科学副大臣、足立信也・厚生労働大臣政務官、梅村聡参院議員(内科医)、土屋了介院長を加えた豪華な6人でのディスカッションとなった。まずは、そのディスカッションから。 (川口恭)

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コメント

>国民が今回の政権交代に期待した最大のものは医療を
>よくしてほしいということではない。無駄遣いを
>なくしてほしいということだ。今、補正予算の洗い直しを
>しているのも、まさにそれが最大のテーマだからだ。

この件ですが、私は目を疑ってしまいました。なぜなら、医療崩壊は私の重要なテーマであり、医療をよくすることは、無駄遣いをなくすよりも重要なことだと思っていたからです。

あくまでも個人的な理由で申し訳ありません。

しかし、医師や医療関係者で、民主党に投票された方も数多くいると思います。そのような方は、自民党に破壊された医療、小泉改革によってたたきつぶされた医療を再生するために、投票されたのではないでしょうか。

念願かない、政権交代した後に、民主党の、それも医師と言う立場でありながら、政務官という職に就いている足立政務官から「医療をよくする事は優先順位が低い」と発言されたと言うことは、民主党に投票した医師、および医療従事者にとっては梯子を外される思いではないかと存じます。


民主党が医療を重要視すること、そして、民主党の方針によって、医療が破壊されないことをを祈ります。

>自民党に破壊された医療、小泉改革によってたたきつぶされた医療

正しくは、小泉改革を利用して医療崩壊の責任逃れを謀り続ける霞ヶ関官僚機構によって徹底的にたたきつぶされた医療現場。

以前も書きましたが、本当の答えは分かりません。

子供が死んだら困るから、子供を最優先する
子供は強くなって欲しいから打たない

医療者を最優先する
医療者は防護服を着せて打たない

有病者を優先する
有病者は最後にする

どれも哲学の問題です。正解はありません。もちろん優先については何も決断せず全て任意接種とする方法もあります。重要なことは、決めた方針に従ってその結果を正しくモニターし、次回に生かすことでしょう。

(ふじたん様、書くとこ間違えてませんか?
「インフル予防接種、奨励される理由」へのコメントとお見受けしましたが、編集はブログ主様にお任せすることにして成り行き上わたしもこのままここへ書くことにしましょう。)

ふじたん様

>もちろん優先については何も決断せず全て任意接種とする方法もあります。

任意接種とはもともとそうあるべきもので、優先順位を指定する市場調整もしてはならないし、接種費用も市場価格に任せるべきで価格統制してはならないでしょう。

>その結果を正しくモニターし、次回に生かすことでしょう。
これが新型ワクチン接種が奨励される理由の最大でありましょう。

前々期高齢者さま

スレッドを間違えているとは思いませんが。

言い換えましょう。
情報に洪水はありません。常に集める気になれば処理できないほどの情報があります。全く未知の出来事だと思っても、未知の出来事への対処の事例はたくさんあります。
要は、情報を収集する能力と処理する能力の問題で、個人的に処理できない人が「洪水」だと思っているだけです。

情報の中には不正確な情報と、整理を間違えた不適切な情報と、何らかの意図が混じったうその情報とが混入していることも事実です。それを区別しなおすのインテリジェンス(CIAのI)の入り口であり、区別できないとしたら自分の能力が低いという事です。

収集して分析した情報から導き出す結論は多くの場合2者択一を求められます。どちらをとるべきか、誰にも答えは分かりません。そこで決断のための補助材料を推測を含めて提示するのがインテリジェンスの肝です。政治的決断は実験と異なり、比較試験を行うことが本質的に不可能です。決めてやるしかありません。重要なことはだめだと判断するタイミングと、その時に取る行動です。

インテリジェンス部門の学者と官僚には情報の整理に加えて、最終判断を下せるだけの「推測」まで提供しなければなりません。選択肢の一方だけを良いと思わせる情報提供はディスインフォメーションそのものですし、そういう報告を求める政治家は「無能力者」です。自民党政治に対する拒否感の根本はこのあたりにあると思います。

政治家に求められるのはインテリジェンス部門に対する知識と、最終判断を行う際の哲学です。政治家がインテリジェンス部門そのものになってはいけません。

単に無駄遣いをへらすことや、官僚たたきをすることを民主党に求めているわけではありません。八ヶ場ダムで、なぜ住民が話し合おうとしなかったのか、別に工事を求めているわけでもないのに、大臣に合わないといったその本当の理由を考えようとしない限り、民主党も要りません。

ふじたん様

>選択肢の一方だけを良いと思わせる情報提供はディスインフォメーションそのものですし、そういう報告を求める政治家は「無能力者」です。

ではそういう報告しか出さない官僚組織は個々の政治家の「無能」に組織的につけ込んでいると言い得ますかね?それともそれが「パターナリズム」だとでも自認してるのかな?
いずれにしても公に働くという真面目さに欠ける「組織」であるとの感を免れないです。

今の官僚たたき(都合の良い数字のみ拾って誘導的データを提出する)は、かつての医者たたき(危険性の説明をしない片手落ち(インフォームドコンセントの不徹底)やカルテ改竄)と、「情報公開」において似ているように思えます。
官僚も医者も、その道の専門家として圧倒的な情報を握っている。都合の悪いことを隠そうとすると、国民や患者は公正な判断が下せず被害者となってしまうのです。
たとえ「不都合な真実」でも、知る権利が国民や患者にはあります。情報公開されれば、政治的利害対立構図の複雑さ判断の難しさ、医療の不確実性や限界・その中で一瞬の判断で治療せねばならない医師の苦渋、そういうことが国民や患者もシェアでき、無責任で一方的な非難はむしろ減り、お互い(社会全体)の利益となるはずです。
医療界もまだまだ自浄作用が不足しています。大小を問わず、いったん権力を握ってしまうと、いかに自己チェックが難しくなるか、まことに自戒することしきりです。(話はそれますが、「記者クラブ」もその好例ですね・・・)

生涯一医師様

国民の知る権利については難しいところです。
ほとんどのデータは実は公開されています。データを解説する文章の方に問題があるのですが、データ自体から意味を読み取れる人は世界的にもほんの少数です。特にマスコミは元のデータを見ずに文章として発表されたことからさらに要約して伝えます。

先ほどまでサンデープロジェクトを見ていましたが、ここでも現場の方々の意見をマスコミとして要約する際にやはり歪みがありました。これを批判するつもりはありませんが、言語として伝えられた情報には常に歪みが生じていることを前提にして、国民の知る権利を考えないと、説明する方は無限の説明責任を負う事になります。株式で損をしても経済学者の解説が足りないという人はいませんよね。手術で患者が死亡したら、「そんな風には思わなかった」となぜ開き直れるのでしょうか。どこまでが説明責任なのか、データがあるのに調べない人が悪いのか、データがあるのに解釈できない人が悪いのか、解釈を間違った人が悪いのか、解釈の誤りに気付かなかった人が悪いのか、どこで線を引くのかが国家のレベルでしょう。ここらでよく考えてみるべきだと思います。

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