再開した中医協、新体制でも従来路線か コメント欄 |
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投稿者: 新井裕充 | 投稿日時: 2009年10月30日 20:40 |
「私の身分は日本医師会に所属する日本医師会の会員。日本医師会も可能な限り私をバックアップする」─。1か月ぶりに再開された中医協で、新任の安達秀樹委員(京都府医師会副会長)が力強く言い放った。厚生労働省の担当者が資料をダラダラと説明する議事運営も従来通りで、中医協の位置付けも変化がない。1人気を吐いたのは新任の嘉山孝正委員(山形大学医学部長)だけだったと言うべきか。(新井裕充)
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コメント
安達秀樹委員の言葉の解釈が難しいと思います。
今後日本医師会におけるイニシアチブを取るための布石なのか、
それともホントウに日本医師会の代弁をするつもりなのか。
いずれにせよ、この記事を読んだ国民は、
医療の未来に暗澹たる印象を持つでしょう。
安達委員について、同じ京都府医師会に在籍するものとして、ひとこと述べさせていただきます。
安達委員は、私が知る限りは、従来の日医執行部委員よりは、はるかに正論を述べられる方だと思いますよ。(私のブログにも書きましたが...)
無論、日医の一員であることも事実ですし、日医で日医総研などで調査したデータなども活用されるでしょう。そして、開業である以上は、もしかしたら嘉山先生などと対立する(対立させられる?)部分もあるかもしれません。
でも、個人的には、きっと期待に応えて下さるのではないか、と思っております。
今は、日医だから、という色眼鏡はひとまずはずして注目すべきではないでしょうか?
>「パイの取り合いのような会ではなくて、国民が適切な医療を受けられるような制度設計をするのが大きな目的だ」
この考え方は尤もだと思いますが、社会保障審議会で決めた診療報酬の改定率に基づいて、具体的な点数設定の作業をするのが中医協の役割だとすれば、結果的にパイの取り合いにならざるを得ないのでは・・・
時を告げるか、時計を作るかという話ではないでしょうか。
いつまでも勘と度胸で点数配分を決めるのではなく、その基準を定め、まず基準の適否を毎回見直すところから改正議論をはじめては如何なものでしょうか。
中医協の仕事が希少資源配分を決定するものである以上、まずその価値判断を明記し、価値判断を実現するためにどういう方法を採用するのかを公表し、それらに基づいて事後の評価を議論するというのでなければ、この厳しい状況下でさらなる迷走が避けられないのではないかと思います。
利害調整で事態が乗り切れるものであれば、そもそも医療崩壊も政権交代も起こり得なかったのではないでしょうか。