漢方フォーラムのご案内

投稿者: 川口恭 | 投稿日時: 2009年11月29日 09:56

事業仕分けに端を発した「漢方薬の保険適用を残せ」署名が大変盛り上がっております。そんな折、非常にタイムリーな催しのご案内をいただきましたので、お知らせいたします。

第5回21世紀漢方フォーラム「漢方・鍼灸を活用した日本型医療を考える」

日本は優れたものを沢山持っているのに、それを十分活用できておりません。また、日本の優れたものよりも、海外のものの方が優れているという文化を持っております。しかし自国の優れたものを活用することで、より効率の良い日本型の社会が生まれるのではないでしょうか。
漢方・鍼灸は中国から1500年前に伝来しわが国で発展した医学です。長年の間に蓄積された知恵がつまった伝統医学です。こうした伝統医学に対して世界が注目し始めたのは1990年代になってからですが、2014年に予定されている世界の保健統計の基盤となっている国際疾病分類(ICD)の次回改訂には、漢方・鍼灸を含む東アジア伝統医学が盛り込まれる計画が推進されています。ICDは1900年から正式に世界保健統計の基盤となっておりますが、こうした保健統計の中に伝統医学が盛り込まれる画期的な変化となります。
こうした世界で高まる伝統医学のニーズに対して、中国、韓国が国家戦略として伝統医学の基盤およびグローバル化を推進している中で、わが国だけは国家の支援もなく、後れを取っております。
今回のインフルエンザ騒動を取ってみても、漢方を専門とする医師の間では葛根湯、麻黄湯、大青竜湯などで相当程度対応できることが知られていながら、これが十分活用されていないのは非常に残念なことです。漢方・鍼灸の基盤整備が十分なされておらず、国民の健康に資することができない現状を打破し、今こそ漢方・鍼灸を活用した「日本型医療」を創生すべきと考えます。
 現在厚生労働科学研究費補助金・厚生労働科学特別研究事業で「漢方・鍼灸を活用した日本型医療創生のため調査研究」を申請中ですが、どうすれば漢方・鍼灸の基盤を確立して、国民の健康に資することが可能かを考えたいと思います。

主催:
NPO健康医療開発機構
医療志民の会
慶應義塾大学医学部漢方医学センター
第5回21世紀漢方フォーラム「漢方・鍼灸を活用した日本型医療創生」

日時: 2009年12月10日(木)18時~20時
場所: 慶應義塾大学医学部北里講堂
(http://www.sc.keio.ac.jp/campus.html ←キャンパスマップNo.32
http://www.med.keio.ac.jp/research/map/map.html)
定員: 150名
参加無料
プログラム
1.挨拶
 
武藤徹一郎 (NPO健康医療開発機構理事長)
北島政樹  (国際医療福祉大学学長)

2.議題
1.超高齢社会における西洋医学の限界(がん治療など)
2.漢方医学の有用性
3.日本型医療創生のために

3.参加者
<司会進行>
・黒岩祐治(ジャーナリスト・国際医療福祉大学大学院教授)
<パネリスト>
・鈴木 寛(民主党・漢方小委員会委員長、文部科学副大臣)
・土屋了介(国立がんセンター中央病院・病院長)
・三潴忠道(日本東洋医学会常務理事)
・渡辺賢治(慶應義塾大学医学部漢方医学センター・センター長)
・塚田信吾(伝統医療大学院大学教授)
・竹本 治(がん患者)
 <特別ゲスト> 
・梅村 聡(医師・参議院議員)

3.閉会の挨拶(まとめ)
・足立信也(医師・厚生労働大臣政務官)(調整中)

参加ご希望の方は健康医療開発機構事務局(sanka@tr-networks.org)までご連絡下さい。
なお、定員になり次第申込を締め切りますので、ご参加いただけない場合には、事務局よりご連絡いたします。

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コメント

西洋医学の限界と言う前に、”東洋医学”の限界をまずはっきりさせるべきでしょう。
東洋医学が多少の役割があるにせよ、大きな声で威張れるほどのものとは思えません。

現代医療の中の位置づけで言えば、補助的なものに過ぎません

鍼灸に至っては言わずもがなです。

「新しき酒を古き皮袋に盛る」・・・これは聖書では禁じ手とされており、続けて《さもなくば葡萄酒は革袋を破りさき、葡萄酒も革袋も無駄になるであろう》と記されています。
漢方薬も、ちゃんと現代医学の目を通さず、東洋医学と称する”証”などを基準にしていて恥ずかしくないのだろうか?
科学的検証、統計に耐えられず捨てられた物を拾い直すのだろうか?

伝統医療を民俗学や史学として見るのは結構だが、医療とするには科学の基準を以てしなければ、医療としての責任は果たせない。
残念ながら、代替医療を唱える人物でまともな主張を見たことがないし、診療能力を疑うような証拠が次々と出てくるばかり。

そろそろ膏薬も含めて、伝統の呪縛から国民を解放するべきではなかろうか?

もちろん伝統が好きな人は居るだろうから、保険外でやってもらう分には、愚行権の行使として認めるのはやぶさかではない

新聞で鍼灸を擁護する学校の人が、ドイツのホメオパシーと並べて鍼灸を褒め称えていました
鍼灸の価値とは”インチキの役立たず”と、自白しているようなものです。

漢方の擁護者も、この手のゴミと一緒にされては迷惑でしょうから、しっかりと縁を切って、きちんと現代医学での役割を明確にしていく努力を惜しまないことです

>きちんと現代医学での役割を明確にしていく努力を惜しまないことです

そのとおりだと思います。ただし、

医学はすべて伝統と経験の積み重ねの科学ですから、西洋医学が統計学以外の分野で東洋医学や民俗医学に対してそのようにはっきり優越しているとは実感として思ってないです。

西洋医学という言い方は好みません。

古い”東洋医学”は、単に現代医学に吸収されるべきものであって、傷寒論などの迷信の時代に再び迷い込むべきものではありません

>西洋医学が統計学以外の分野で東洋医学や民俗医学に対してそのようにはっきり優越しているとは実感として思ってないです。

単に、現代医学の功績などを理解しておられないからでしょう
東洋医学や民俗医学が決着を着けた部分を探す方が難しいくらいです

現代医学でも解決できない分野は確かにありますが、そのようなニッチにしか存在し得ないこと自体が、補助的存在に過ぎないことの証明でもあります

>医学はすべて伝統と経験の積み重ねの科学

東洋医学といわれるものの大部分は、科学的な検証に耐えられないものです。
そのようなものにまで未練を残して、現代医学に帰結させないのは、単に検証を怠けているか、怠けた方が患者さんたちを騙し易く、処方等をするのに好都合だからでしょう

伝統と経験を超えたイノベーションで現代医学は進歩していきます
イノベーション前の時代に予測できなかったことが、技術革新として当たり前のように普及していき、過去の旧技術を席巻していきます

医学に骨董趣味を入れることは、患者さんの利益には繋がりません

東洋だの西洋だのと言いながら論を進める人の欠点は、現代医学の進歩を語る能力がないところです

生薬と漢方との峻別をして、過去の旧習と決別するのが良いと私は思います

>東洋医学や民俗医学に対してそのようにはっきり優越しているとは実感として思ってないです。

具体的にどのような病気でしょうか?

仮に胃癌の治療でもそのように思われているなら、Med_Law様に「現代医学の進歩を語る能力がない」との烙印を押されても致し方がないと思います。漢方が肝移植にかわる治療法であったり、抗癌剤に変わる5年生存率を達成したという話は聴いたことがありません。

また、胃潰瘍、盲腸のような軽微な疾患から、肝不全、腎不全、心不全、呼吸不全といった臓器不全状態まで、漢方の出番はありません。

前のコメントに付け加えるならば、治療者は病悩者にとって科学者である以前に芸術家というべき存在でしょう。西洋医学(と敢えてこの際表記しますが)の胃癌の治療者でも治療を施した患者のQOLまで考えて5生率7生率が算出されていますのでしょうか。あるいは現代医学治療施設間の治療成績の格差は東洋医学(こちらも敢えてこう表記)の治療者間格差に比べて無視できるほど小さいのでしょうか。個人的には治療を受ける当事者の立場に自分をおきかえて考えると、どちらもそんなに差がないような気がしますね。

漢方薬を保険制度から外すという制度を変える必要性についても論じたいですが今は時間がないのでこれで。

>治療者は病悩者にとって科学者である以前に芸術家というべき存在でしょう。

???

>西洋医学(と敢えてこの際表記しますが)の胃癌の治療者でも治療を施した患者のQOLまで考えて5生率7生率が算出されていますのでしょうか。

???

少なくとも「 生 き て い な け れ ば 」QOLは有り得ません。

東洋医学で5生率7生率が計算されているのですか?
そもそも医療に科学を求めずに芸術を求める真意を測りかねます。

そして、少なくとも5年生きなければ、
ピカソかゴッホのような芸術には出会えないと思います。

東洋医学者とは芸術家ですか・・・

科学が要らない領域で、好き勝手やっても批判を受けたくないという姿勢が見え隠れします

>胃癌の治療者でも治療を施した患者のQOLまで考えて5生率7生率が算出されていますのでしょうか。

当然のことでしょう

逆に、東洋医学とか代替医療とか称する人達は、”癌が治らなかったときのQOLの低下”について、全く配慮も苦労もしないと見受けられる
そうでなければ、どうして治る技術の無い領域で患者さんを引き受けようとするのだろうか?

畢竟、無能力者の無責任であり、患者さんの無知やお人良しに付け込んでるだけなのだとしか思えない

うぃっと君が予想するまでもなく、東洋医学を称する連中のレベルの平均値を見ている気がします

江戸時代だろうと、秦・漢の時代であろうと、時代の限界を超えて病に立ち向かい、患者さんを救済しようと最前線で戦い、限界を超えようとする、真摯な態度があったはず

今の世で、自称”東洋医学者”というのは、単なる怠け者か、科学の素養と能力が欠けるペテン師にしか見えない

>事業仕分けに端を発した「漢方薬の保険適用を残せ」署名

事業仕分けの件は、マスコミが政治的・意図的に流した「ガセネタ」という指摘があります。現場ではそのような発言はなかったもよう。
http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20091129

一次情報を確認されますように。

>一次情報を確認されますように。

これは何でしょう?
https://lohasmedical.jp/news/2009/11/12124645.php

>mozz様
>一次情報を確認されますように。

ご確認ください。
http://www.kotono8.com/2009/11/30kanpou-hoken.html

Med_Lawさま

>東洋医学といわれるものの大部分は、科学的な検証に耐えられない
>ものです。

それはちょっと違うでしょう。
慢性肝炎に対する小柴胡湯など優性試験で優位なものがあります。また優勢試験では有意を出せなかったが、非劣性試験なら有意なものはたくさんありそうです。漢方専門の診療科にかかる方の多くが「西洋」診療科を受診済みの方であることを考えるとそのような感触です。総じていえることは漢方を主としてやっておられる方々に実験計画法を理解されていない方が多いということだとおもいます。
その分野で活躍されている方々が自然科学の手法にのっとったデータを出しているか否かと、その分野の学問の価値とは別物です。「西洋」診療科で臨床実力がある方と、論文を各能力がまったく別物であることと同様です。

>また優勢試験では有意を出せなかったが、非劣性試験なら有意なものはたくさんありそうです。

非劣勢試験の大変さを知らないから、無責任な発言ができるんでしょうね。

”大部分”の否定について、極一部の例外を上げて、肯定の主張をしても、単に”論理操作のできない人と議論するのは嫌だなぁ”と思うだけです

”西洋”という言い方は、”東洋”と同様に発言内容に乏しいことの証明になりえます。
”東洋”の人達には、現代医学に追いつくだけの努力をどれだけ払ってきたのかすら、疑問に思えてきます

”東洋”と称する人達が、ホリスティック、統合医療、代替医療に親和性が高いのも、”東洋”の評価を決めています

>慢性肝炎に対する小柴胡湯など優性試験で優位なものがあります。

ちなみに小柴胡湯がインターフェロンより優位だという話は聴いたことがありません。

Med_Lawさま
うぃっと君さま

>非劣勢試験の大変さを知らないから、無責任な発言ができるんでし
>ょうね。
さっそくの反応ありがとうございます。非劣勢試験の大変さが分かってくださるなら、貴方の論拠をひっくり返して、東洋医学に対する西洋医学の非劣勢試験をどうぞなさってください。それができなければ本当の有意でないことを既にお分かりのはず。

>ちなみに小柴胡湯がインターフェロンより優位だという話は聴いた
>ことがありません。
その通りです。インターフェロンはB型肝炎に対して非常に有効な治療です。C型に対してもかなり有効な治療です。で、それ以外の肝炎はどうやって治療しますか? まさかウルソ単独ではないですよね。

>東洋医学に対する西洋医学の非劣勢試験をどうぞなさってください。

明治で決着が着いた話を今更なにを???

役立たずの”3た療法”を提唱している方に証明責任があるのであって、逆ではありません。

”有意”の意味を取り違えている人と話す意義を感じません。


>で、それ以外の肝炎はどうやって治療しますか? まさかウルソ単独ではないですよね。

”治しているのか、治してないのか判定できないもの”で、どうしてそこまで強気になれるのか不思議でなりません

単なるゴミを飲ませているかもしれないという、怖れを抱いたことはないのでしょうか?あるいは副作用だけを与えているかもしれないと?

現代医療に”東洋”を取り入れたいのであれば、それなりの科学のルールを理解して欲しいなぁ。。。。
野球のルールも知らずに、”オレだったらゴール決めてやる!”と騒いでいる変な人のような印象を受けます。

医療や医学への基本的理解が足りないと思いますよ

もう漢方薬保険適用除外は政治的に中止されたようだから、こういうオタクな議論続ける価値がまだなにかありますかな。

>それ以外の肝炎はどうやって治療しますか? まさかウルソ単独ではないですよね。

それ以外って。。。A型ですか?
ま、言葉の遊びはいいとして、一般的には
「肝 硬 変 で は 禁 忌」です。

また肝硬変かどうかは「肝生検」をしなければわかりません。F1〜F4を鑑別する必要があると思いますが、まさか小柴胡湯を使うために毎回投与ごとに「肝生検」をしていらっしゃるわけではないでしょう?そしてF2なら間質性肺炎が起こらないわけではありますまい。

ちなみにコクランライブラリーによればC型慢性肝炎に対する漢方のランダム化試験は13しかなく、その中で方法論的に妥当な研究は4件、そのうちの1件でALT、γ-GTPが下がったということです。それ以外の肝機能検査は変わりありませんでした。

と、、いうことで 
わたしは小柴胡湯を 一 度 も 使 っ た こ と が あ り ま せ ん。

漢方の講義をする気はありませんが

小柴胡湯を使用できる肝炎は比較的体力があり、食欲が減少している、腹が張るといった状態のときで、慢性肝炎の初期となっています。また小柴胡湯を用いる際に肝硬変への移行を血小板数でスクリーニングすることになっています。

漢方では「慢性肝炎」は一つではなく、疾病の進行と患者さんの体力と症状の発言状態から大まかには6種に分けています。区別を分からずに使えば合併症が出るのは当然です。またこれらの区別をせずに比較対象試験を組んでも前提が間違っているのでなにも判断できません。

検査結果のみにとらわれた「西洋医学医者」よりもずっと詳細に患者を観察し、状態に応じて「漢方薬」を主体とした治療を行える優れた人たちが使う「漢方薬」と、漢方を聞きかじった人が使う「漢方薬」とを、その効果を混同して判断することは間違っています。「漢方薬」は東アジア固有のものではなく、インドでも、ヨーロッパでも、アフリカでも、ほとんど同じ薬草を同じ効能として用いていること、「西洋医学薬」の少なからぬものがこれらの薬草の中から成分抽出に成功したものであること、最新の抗がん剤開発においても生薬と同じく自然界に存在する植物や微生物が産生するものから効果のあるものを見つけ、その主成分を抽出しようとしていることなど知っていただければと思います。

>漢方では「慢性肝炎」は一つではなく、疾病の進行と患者さんの体力と症状の発言状態から大まかには6種に分けています。

疾病の進行、患者さんの体力、症状の「発言状態」??

こんなに主観的な指標で、「肝硬変」を診断するのは不可能です。Gold standardを肝生検にしてROCカーブを書いて、各観測者毎の正診率とばらつきをまず検討すべきです。

でなければ、この記述を信じることは出来ません↓

>食欲が減少している、腹が張るといった状態のときで、慢性肝炎の初期となっています。

ホントウですか?科学者としてこれを立証できる根拠がなければ、これは撤回すべき発言だと思われます↓

>検査結果のみにとらわれた「西洋医学医者」よりもずっと詳細に患者を観察し、状態に応じて「漢方薬」を主体とした治療を行える優れた人たちが使う「漢方薬」

普段からすばらしい分析力をされておられるふじたん様からは想像できないお言葉という印象を強く持ちました。

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