DPC病院の延命は"ブラックボックス" ─ 調整係数廃止で コメント欄 |
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投稿者: 新井裕充 | 投稿日時: 2009年12月01日 12:19 |
DPCを導入している病院の延命に重大な影響を与える「調整係数の廃止」をめぐる問題で、厚生労働省は新たに「基礎係数」という概念を持ち出した。厚労省の担当者は「"ブラックボックス"を設定するつもりではない」などと釈明しているが、信用できるだろうか。(新井裕充)
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コメント
なぜこういう議論に?
DPC制度で○○係数の意義と、医療機関の経営状態をよくすることとは別物でしょう。本来はDPCの点数だけで経営できるように点数をつけるべきで、「それで安心です」とは「私はDPCを分かっていません」と同義でしょう。
○○係数がもともと医療機関の目をごまかすために作ったものですので、ある程度その趣旨に引っ張られるのはしかた無いとしても、何らかの機能によってある病院の診療全体を余分に評価するのはどう考えてもおかしいでしょう。前年度の実績を元に手加減を加えるというのはもっとおかしいでしょう。
DPCで係数がなくなるとうまくいかないのであれば点数設定がおかしいのであって、そちらを見直すべきです。そもそもDPCの点数設定を、おかしな尺度で決められた一般の点数(出来高)をもとにしていることに問題があります。おかしなものを変な理屈でつじつま合わせするからますますおかしくなることは誰でも分かるでしょう。
>DPCで係数がなくなるとうまくいかないのであれば点数設定がおかしいのであって、そちらを見直すべきです。
同意します.
自分が病棟医長だったときにDPCが始まったので,研究はしました.最初から調整係数はこれまでの收入を保証するためのもので,DPCの点数を適正化して調整係数はいずれなくなるものと認識していたし,説明に来てた役人もそのように説明してました.
これまでのDPC点数の見直しは,まさに小細工,小手先レベルもものと思います.それぞれ,それなりに目的をもった変更であったものとは理解していますので評価はしますが.
本来は,DPCの点数のみで病院が動いていくように議論して改訂プランをつくっていくべきなのです.
そこで,調整係数をいじってどうこうという話の方向になったら,それこそ中医協の縮小コピーみたいになって,急性期や慢性期病院の役割とか機能とかに関係なく,カネの話に落ちていくだけです.
手段と目的をひっくりかえして,議論していくようなら,それこそ「仕分け」されて廃止してもらったほうがよっぽどマシだと思いました.