製薬業界再編の号砲 ~中医協薬価専門部会
遠藤
「その議論は以前にもあった。どうか」
長野
「今ご提案しているのは、累積分の引き下げ一括で行うのではなく、引き下げは薬価改定の中で検討されるので、後発品への切り替えが進むような値付けをしていただくことになるのでないか」
遠藤
「よく分からなかったが」
山本
「昨年の夏から議論していて、いくつか新しいご提案があったと思う。アンメットユースの開発に努めるとか、その進捗状況を中医協へ伝えるとか、だいぶ考えられていると思う。しかし、企業によってアンメットユースへの対応は違う。新薬で儲かった企業が儲かった分を回さず、儲けっぱなしにはならないか心配だ。企業間の差はどうやって見るのか。それから、シミュレーションで後発品のシェアが40%まで進んでいる表を出してもらったが、ここまで行くには我々も含めて相当の努力が必要。2010年の25.6%だってどうするのか。ちょっとビックリしたのが、特例値引きまで踏み込んでいること。企業として利益を上げるのが前提のはずだが、そこはどうバランスが取れているのか」
遠藤
「答えづらいかもしれないが、答えられる範囲で」
長野
「業界として全力で取り組むということを言っている。拠出金だったり人だったりノウハウ支援だったり、1社や2社ではなく業界全体としてやる。利益を新しい薬剤開発のための投資につなげていくよう効率的に使っていくことは現在も考えている。維持特例で、さらに利益を出すということではない。後発品へ渡すというのはオールジャパンでやっているわけで、それは業界をあげて促進する。そのためにも特許期間中は売り上げを前倒しで一定程度いただけないか。今まで業界団体あげて具体的取組をすることは確かに不十分だったが、業界団体がネットワークの中核となろうということ。ぜひ業界団体の長を招聘して内容のある質疑をしてほしい」
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